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ホゾについて 27 2003.3.30記

先に名前を出しました剣留めホゾ接ぎに付いて見ていきますが、ホゾとし
ては上左図のように基本的に片胴付きの二枚ホゾになり、胴付きの無い
側が表になります。この胴付きの無い側のホゾを点線のように三角(剣
先の形)に落とし、それに合わせてホゾ穴の部材も点線のように欠き取
ります。内側の平ホゾを利かせて接合しますが、勿論この平ホゾを通しに
すれば更に強固に組みあがりますし、寸法的な制約は出てきますが、二
枚ホゾに出来れば更に強固になります。また内側のホゾは見栄えを考え
て上下に肩(胴付き)を付けることも出来ますので、この辺りは目的、仕様
に合わせて臨機応変に対処してください。

下の図が前から見た組上がりの図になりますが、この剣先は見た目のバ
ランスや加工その他のことを考えれば、一般的には留め即ち45度にな る
と思いますが、ホゾ穴部材の掘り込みと合えば等辺であろうが不等辺であ
ろうが、どんな角度でも構わないことになります。ただ剣留めホゾ接ぎの名
前からいけば、留めですから45度でなければおかしなことになるかもしれま
せんが、剣先ホゾ接ぎとでも見てその辺りは柔軟に考えてください。
この剣先部分はホゾを利かせることが出来ませんから、面接触による接
着剤の接合になりますので、通常の二枚ホゾのような接合力はありません
が、形から来る意匠的な要素の大きい接合ではないかと思います。
加工は一手間かかりますが、ホゾは三角に落とすだけですし、三角の欠き
取りも罫書き線より少し控えてトリマで掘リ、当て冶具などを作りノミで仕上
げれば、綺麗な切り欠きに成りますし精度は出ますので、見た目よりは加
工しやすい組み方です。

矢印の接合面のラインは留めにすれば45度になる分けですが、これは
利点が有りまして、箱物家具では特に部材を面一に仕上げる部分が多く有
りますが、一般的な点線にような胴付き面の突き付けでは、矢印部分
のホゾ側の面取りは出来ますが、矢印部分のホゾ穴側の面取りは
線部分の胴付き面が空いてしまいますので出来ません。
そこで矢印の面を連続して面取りするには、それぞれの部材の接合
面が留め(45度)になっている必要が有りますので、剣留めホゾ接ぎはこれ
に当たります。

ただこれは好みや考え方の違いが有りますが、点線の付き付けの場合
に両部材の突き付け面を面取りしてしまう方法を見かけることが有ると思
います。図で表せば矢印方向から見た場合に下図のようになりますが、
この時には当たり前ですが組み立て前に面取りしておくことになります。
この発想、形は目違い隠しになりますので、色々なところに応用できると思
います。


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