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ホゾについて 26 2003.3.29記

話が後先になりましたが込み栓について見ていきますと、 込み栓はホゾに
直行する状態で木の栓を打ち込んで、機械的にホゾが抜けないようにする
ものです。
図で説明しますと矢印を込み栓と言いますが、図は四方同付きの平ホゾ
で書いていますが、ホゾに込み栓を打ち込む貫通穴を開けることができれ
ばホゾ自体は通しでも二枚ホゾでもどんな物でも構いません。勿論こうした
平ホゾ以外の接合においても込み栓を打つことで、嵌め合いを抜けなくす
ることが出来れば良いことになります。

ホゾを矢印のように胴付がしっかり密着するまでホゾ穴に差し込んで、次
に込み栓を矢印のように打ち込んでホゾを固めますが、ポイントはホゾ
矢印方向へ引っ張られるようにな状態で込み栓を打ち込むことです。
矢印の図は込み栓の穴を表していますが、い部分が込み栓の穴で
点線がホゾに空けた込み栓の穴になります。図のように点線のホゾに
空けた込み栓穴に対して、ホゾ穴の部材に空けた込み栓穴がホゾ先の方
向へ少しずらしてあれば、込み栓を打ち込むことでホゾを矢印方向へ引
っ張る形になります。
ここでは一つの込み栓で書いていますが、当然矢印寸法の大きなもの
になれば込み栓の数を増やす必要も出てきます。

込み栓は見えてもよければ通しで仕上げますし、片側からは見えないよう
に止めでも構いませんが、通しホゾのところで書きましたように意匠的に、
少し飛び出した状態で仕上げることも有ります。上に書きましたように
印方向へ引っ張る形で打ち込みますので、基本的には角棒が機能的には
最適ですが、ダボのような丸棒でも構いませんし、簡易には釘や木ネジも
利用できます。広義には程度の差はあれ要は機械的にホゾの抜けを止め
ることが出来ればどんな物、方法でも良いことになります。

一つ例を挙げておきますが、写真はイスの摺り足と脚の接合部で、組み方
は上に書いた平ホゾではありませんが、小さい四角が込み栓です。この込
み栓は貫通していて、組み方の構造上の理由から込み栓にさらに楔が打
ち込んで有ります。この理由については何れ別のホゾのところで書くことに
します。

ホゾは決まりきった堅苦しいものではなく、非常に流動的で川の流れのよう
に自然に合わせていくらでも形を変えていく、柔軟なものではないかと思い
ますので、状況、仕様に合わせて先入観に囚われずに自分の感性、感覚
を大事にして柔軟に対応いしたいところです。


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