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構造について 161 2005.7.5記

引き出し口と引き出しの実際の削り調整としては、前板に両側板を組み付
けた時点で、幅方向を現物合わせして確認しながら鉋で削っていくことにな
りますが、この手順の一番の利点は上の図のように、作業台などに引っ掛
けて削ることができますので、側板がたわむこともなく削る作業が安定して
に容易になることです。
勿論引き出しを完全に組み上げてしまってから調整作業をしても構いませ
んので、その辺りはこれ以外の手順でも自分が一番やりやすいと思う作業
手順、方法を見つけてください。
とにかくこうした最終的な調整削りでは削りすぎは何とも修正が利きません
ので、一度に欲張ってたくさん削ろうとせずに、少し削っては確認、少し削っ
ては確認と慎重の上にも慎重に進めてください。また隙間寸法もさることな
がら、隙間部分は四辺平行でないと非常に目立ちますので、そうしたところ
も慎重に確認しながら調整します。

これで一つ分かってくることは、側板は必ず前板側から後ろに向かって調
整削りをすることになりますので、この時に側板に逆目が出てしまうと厄介
で すから、側板の木目は必ず前から後へが順目になるように組み付けま
す。
また複雑な木目やあて材的な木など、動きが大きく出そうな木は仕込んだ
時点では問題がなくても、長い年月に間に動いて不都合が出る可能性が
高くなりますので避けて、な るべく良く目の通った素直な木を選んでおくほう
が無難でしょう。これは扉などの框材などにおいても言えることです。

この INSET の調整方法から分かるように、OUTSET の場合には前板が大
きくなっていますので、こうした INSET の調整方法は取れないことになります
から、引き出しを組み立てて終わりとなるように作ることになり、引き出し口
と引き出しの隙間少しを大きくして、ガタの大きい引き出しの仕立てにする必
要があります。
当然これで引き出しを二段目の図のように並べる場合は、引き出しを組み
上げてしまった後で、前板だけを削って矢印の前板の隙間を調整削りす
ることになります。また当然この矢印の隙間は狭いほど不揃いが目立ち
ますので、調整削りが必要になりますからこの隙間を大きく取り、調整削り
の手間を省いてしまうことも出来ます。量販の家具ではこうした構造の引き
出しを多く見かけるのではないかと思います。


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