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ホゾについて 20 2003.3.23記

ホゾの接合力を上げるには、ホゾを深く挿す事で上げることができますの
で、最大で考えればホゾ穴を貫通させてホゾを挿せば良いことになります。
上左図のような四方胴付平ホゾ接ぎで見て行きますが、これを通し平ホゾ
接ぎと言いますが、この場合は厳密に言えば四方胴付通し平ホゾ接ぎに
なりますでしょうか、接合面は最大になりますので強固に組み上がります。
このホゾ穴を貫通させる通しホゾに対して、今まで書いてきたホゾは貫通さ
せずにホゾ穴部材の途中までで止めますので、こうしたホゾは全て止めホ
ゾになります。

通しホゾは一般的にはホゾを長めに作り、接合後に飛び出したホゾを切り
取り面一に仕上げることに なりますが、意匠的にホゾが少し飛び出した状
態で仕上げることも有ります。
通しホゾは丸部分のホゾ穴口とホゾの密着が悪いと、見栄えも悪いです
し接合強度も弱くなる可能性が有りますが、ホゾが長くなりますのであまり
初めにホゾを利かせますと、ホゾが最後まで入りにくくなってしまいますし、
強引に差し込みますとホゾ穴出口の丸部分に欠けバリが出てしまう可能
性が高くなりますので、基本的には通しホゾの場合は止めホゾのように、初
めに必要分のホゾを利かせずに、手で何とか抜き差しできる程度の嵌め合
いに調整して作り、ホゾ挿し込み後に矢印のような楔を打ち込んでホゾを
利かせて組み上げることになります。この楔打ちはしっかりホゾを利かせる
ことが出来ますので、通しホゾでホゾが長くなったことと相まって、非常に強
固に接合することが出来ます。
この楔締めするホゾは楔締めホゾ接ぎと言ったりするようですから、この場
合で行けば楔締め四方胴付通し平ホゾ接ぎになるのかどうかは知りません
が、楔締めは通しホゾになりますし、家具の通しホゾの場合には、楔締めを
ワンセットとして考えて良いと思いますので、通しホゾ接ぎでいいのでしょう。

前に書きましたように一般的に針葉樹は木の強度が広葉樹に比べて劣りま
すので、止めホゾで強固に接合しようと思えばホゾをしっかり利かせる必要
がありますが、止めホゾではあまりホゾを利かせますと、ホゾ穴に対してホゾ
が大きくなりすぎてうまく挿し込めなくなったりしますので、程々の寸法までし
かホゾを利かせることが出来ません。
そこで針葉樹系の軟材による強固なホゾ組みを考えれば通しホゾが適して
いるのではないかと思います。箱物などではおおむね静加重ですからそれ
程ではないかもしれませんが、イスなどでは色々な方向に動荷重がかかり
続けますので、要所々に通しホゾが必要になるでしょう。
 

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