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構造について 70 2004.12.13記

背面より

前項でベニマツについて少し書きましたように、私の場合はベニマツのみ
を扱っていますので、構造においてもホゾなどの接合においても強度確保
を一般的な感覚より重視して考えていかなければなりませんから、少し汎
用性にかける捉え方になっていると思いますので、割り引いてみていただ
ければと思います。ただ同じ木を扱っても、人それぞれ考え方、捉え方や
好みの違いがありますし、自分の技術や手持ちの道具、環境などが異な
れば、それに合わせて構造や加工方法などの作り方も変わってくるはずで
すし、まして扱う素材が変われば更に色々な違いが出てきますので、合板
にしろ集製材にしろ各種無垢材にしろ、扱う素材に対して自分なりの最適
な構造なり加工方法を考えていってください。

前々項の続きになりますが、強度の関係で上左図の一点差線のように 、
内側を角にして強度を稼いで 行く場合には、丸棒に比べて捻る要素に対し
ての抵抗が出てきますので、仮に丸ホゾにした場合にはホゾ部分を回転さ
せる(捻る)力が働くことになります。これは形は違いますが、二段目の図で
胴付きの無い大入れのストレートで作れば、ホゾが突き出してくる可能性が
あることと同じで、編み座は非常にテンションをかけて編みますし、座ること
で更にテンションがかかりますから、使っている間にホゾの接合が緩んで段
々部材が回ってしまう可能性が高くなります(しっかり組んでおけば、まず回
ってしまうことは無いと思いますが)ので、胴付を設けると事と同じ 意味で、
物理的にホゾが回転しないように角ホゾ(平ホゾ)にしていくことに なります。

前にホゾについての何処かで書きましたように、二段目の図のような胴付き
の丸ホゾでも全て丸棒にする必要はありませんので、大入れ部分だけ角に
したり通しホゾ部分だけ角ホゾ(平ホゾ)にしてしまえば部材が回転できなく
なりますので、この場合では編み込みの R 面を取る関係から、通しホゾ部
分だけ点線のように角ホゾ(平ホゾ)にしてしまえば良いことになります。
ただこの場合は大入れにするのであれば、大入れ部分の形状が面倒です
から、二点差線の角部分は丸めてしまい丸穴の大入れ出来るようにしてし
まうか、胴付き面は大入れではなく普通の突き付けの平ホゾとしてしまって
も良いでしょう。その場合は少しでもホゾ部分の物理的強度と捩れに対して
強くするために、下の図は上左図と同様に木口から座枠を見たところを表し
ていますが、点線のようにホゾを付けておきます。


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