Welcome to   Wood worker kei   home page

    
 

Top
Information
Exhibition
Challenge
Challenge2
Challenge3
Link

 

 Challenge 2                               << 前へ 次へ >>

構造について 71 2004.12.15記

背面より

前項の続きになりますが、写真のような編み方では矢印寸法はできる
だけ小さくしておきたいところですから、ホゾ部分の物理的な強度を確保
するためには、上下に胴付きは付けずに点線のように、部材寸法分の
ホゾにしてしまいます。
勿論部材寸法と前後左右の座枠に段差を付ける関係で、部材寸法その
まま目一杯のホゾでは、直行するホゾがあたってしまう事も有りますので、
そうしたときはホゾ幅を狭くしますので自然に胴付ができてしまいますが、
可能な限り上下方向のホゾ寸法は大きくとるようにします。

分かりにくい文章ですから改めて図で説明しますと、図は写真を見て左後
脚部分の左側座脇と後座枠の関係を、後ろから見たところを表しています
が、もし図のような状態であれば両座枠をそのまま脚に射し込めば、
部分から一目瞭然、部材同士が当たってしまいますので、点線のように
片側のホゾは当たらないようにホゾ寸法を落としておくことになります。
勿論点線側を落としても構わないのですが、こうしたところも色々な要素
が有りますので一概には言えませんが、イス全体としてなるべく強度が上
がるように、総合的に考えながらどちら側の部材を落とすかを決めていき
ます。後一つ、勿論双方を少しづつ落としても構わないのは言うまでもない
でしょう。
この場合にとにかく物理的強度を例え僅かでも上げることを考えますと、落
とす側のホゾ元部分、即ち図でいけば丸部分になりますが、小根を残し
て脚に挿し込む部分を少しでも増やしておくことも有効です。

前に書いていますように、部材強度と捩れに対しての強度を上げるために
は、矢印寸法はなるべく増やさずに二段目の図のように座枠部材断面
は幅広の板状にしていくことになります。一点差線を脚としますと最大限は、
図のように脚の部材幅から少し控えた寸法になりますが、編み座では編み
方の違いは関係なくロープを座枠に巻き付けたり掛けたりしますので、編
み込みの収まりと外観的な収まりを考えますと、矢印部分の控える寸法
は最低でも編み込むロープ径の寸法分程度は見ておく必要があります。
外側、即ち図でいけばR 面のある左側ですが、こちら側は有る程度の融通
は利きますが、図右の内側は座面を編んで埋め尽くす関係が有りますので、
編むロープ仕様によってある程度必然的に寸法が決まってしまいます。


                                      << 前へ Page top 次へ >>