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ホゾについて 9 2003.3.12記

ホゾは一般的には直角に差し込みますが、次に上図にように ホゾを斜め
に差し込む場合を考えて見ますと、箱物ではこうしたホゾは少ないですが、
イスでは角度が付いてきますので非常に良く使われるもので、図からも分
かると思いますがホゾ穴の加工が難しくなります。
角ノミやドリル(丸ホゾ)であれば角度冶具を使うことで、容易にホゾ穴を空
けることが出来ますが、板物で角度の付いた溝堀はルーターやトリマでの
加工がビットの関係で難しくなります。
板幅全体に通しの溝であれば軸傾斜の丸ノコ(昇降版、横切り盤)で加工
できますが、仕様(溝の位置)によってはそれもできなくなりますので、ノミ
による手掘りになります。ただ実際にはこうした仕様は少ないと思いますが、
深さ(底面)を正確に加工することはかなり難しくなります。

ドリル(丸ホゾ)はその点こうした加工は手軽ですしうまく行きますので、実
際に椅子作りにおいては、特にウインザーチェアタイプでは丸棒で構成さ
れていますし、椅子の仕様の特徴と相まって良く使われます。このウイン
ザーチェアについてはホゾや仕様について Challenge の「イスについて」
「イス雑感」などにも少し書いて有りますので、そちらも参考にしていただけ
ればと思います。

ここから一般的にホゾと聞いた時にイメージする形のホゾについて書いてい
きますが、説明の都合上次の形が出てこないと話が進めにくいところが有り
ますし、同じことを別の観点から書いたりするつもりでいますので、話が行き
つ戻りつ進むことになると思います。

次に二番目の図のようにホゾの部材に横の切り込みを入れ、ホゾ部分を細
くしてホゾ穴に差し込みます。先の追入れ(大入れ)でもこうした形状は全て
平ホゾと言いますが、これは片胴付き平ホゾ接ぎと言い、矢印部分が胴
付き部分に成り、胴付き面とか胴付きと言ったりします。

ホゾを差し込んだ状態を矢印方向の上から見たところを下図に示しますが、
先の追い入れではホゾ底まで差し込むことが出来ましたが、この場合は胴
付を設けましたので、矢印の胴付き部分で止まります。逆に胴付を設ける
ようになりますと、ホゾ穴の深さよりホゾが長ければ当たり前ですが矢印の
胴付き部分が密着しなくなってしまいます。
また仮にホゾとホゾ穴の深さが同じであれば胴付き面は密着しますが、ホゾ
穴の部材は矢印方向の伸縮変化が大きく、ホゾの長さは殆ど変化しませ
んから、ホゾ穴の部材が縮んだ場合には矢印の胴付き部分が空いてきて
しまいますので、ホゾ長さを必ずホゾ穴深さより短めにしなけばなりませんが、
この短くした丸部分は接着剤溜まりになります。
一般的には2〜3ミリ程度のスペースを見ておけば十分でしょう。


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