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構造について 18 2004.8.17記

扉を框構造ではなく板で作る場合には、前に書いていますように一枚板で
は板の幅方向の伸縮がそのまま出てしまいますので、仮に図のような観
音開きの扉 では矢印の突合せ部分の隙間を大きく取る必要がありま
すので、収まりとしてはあまり良いものではなくなってしまいます。
また当然板の反りに対して何らかの方法での対処が必要になりますので、
単純に考えれば点線のように、裏側に反り止めの桟をビス止めか蟻挿し
することになり、内側ではありますがあまり見栄えの良いものではなくなっ
てしまいます。
そこで点線のように端嵌めにすれば桟はなくすることが出来ますが、扉
板の伸縮はそのまま残ってしまいますので、こうした場合には図の右側の
扉のように端嵌めで接ぐ扉自体を二分割して、丸部分を相欠き接ぎにし
てこの部分で板の伸縮を吸収させて、扉全体としては変化しないようにして
やります。
当たり前ですがこうした端嵌めの組み立てでは、扉の板と端嵌め全体をそ
のまま接着してしまいますと、扉の板はどう伸縮するか分かりませんので、
当然扉の組み立てでは相欠き接ぎ部分に板の伸縮が出るように、楕円
部分辺りは動かないようにダボやビスを挿すか、この辺りだけ接着剤を塗
布して板の伸縮が相欠き部分側に出るようにしてやります。
この辺りのことについても Challenge3 の「隙間キャビネットの製作過 程」の
扉は片開きですが、この方法で組んでいますので合わせて参照していただ
ければと思います。

框構造の場合は鏡板を色々な形にすることが出来ますので、自分の感性
にピッタリ来るものを考えてみてください。
框構造は溝を掘って鏡板を落としこみますので、当然板組みに比べて同じ
外形寸法ですと内容積が減る傾向に有りますので、無理のない程度にです
がなるべく内容積が大きくなるように工夫してください。
例えば裏板などは落としこんでしまいますと、当然奥行きが狭くなってしまい
ますが、切り欠いて裏から相欠き打ち付け接ぎで組んでやれば、奥行きは
最大に生かすことが出来ますし、フレーム自体を補強することになりますの
で、全体の強度が上がりますが、適材適所で柔軟に考えていきます。


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