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構造について 8 2004.7.28記

相欠き打ち付け継ぎ  
張り板を並べたところ  

張る板の厚さは10ミリ程度を目安に、目的に合わせて適宜増減していき
ます。また小鋲を打つための、落とし込む切り欠きの長さ方向も10ミリ程
度を目安に板厚により適宜増減すれば良いでしょう。ただ矢印のように小
鋲を打つ位置が木口に近くなりますので、樹種や木取りにより木口割れが
起きる可能性が有りますので、場合によってはキリで小鋲の下穴をあけて
おく必要も出てきます。
相欠き部分の重ね代は板厚の半分を目安にしておけば良いでしょう。例え
ば10ミリの板厚でしたら5ミリになり、切り欠き深さと奥行きはほぼ同寸法
程度を目安にします。
板張りにおいては当たり前ですが、相欠き部分には接着剤を塗布してしま
っては折角の伸縮の逃げが働かなくなってしまいますので、矢印部分の
小 鋲を打つ部分だけにします。
板張りにおける板の裏表については、木の性質を考えてみれば分かると
思いますが、基本的に小鋲は木裏側から打つことになりますので、矢印
側が木表になりますから棚板や底板などでは、乗せる部分が木裏になりま
すが、裏板や扉では見えがかり側が矢印の木表になりますので好都合
ですし、側板もこの方法で張った場合は、内側から張りますので見えがか
り側は木表になります。

伸縮の逃げの隙間部分(矢印)は基本的には面取りはしませんが、 加工
精度、仕上がり具合や狂いなどのことから合わせ目の目違いを想定して、
予め糸面を取って目違いを目立たなくする方法もあります。

とにかくこの板張り方法は非常に応用範囲の広いものですし、こうした加工
はトリマやルーターにはもってこいの加工ですから、自分なりの張り方を見
つけて大いに活用してください。

幕板などでどうしても幅広の薄板が手に入らない場合や、キャビネットの幅
が広い場合には、裏板などはどうしても複数枚並べて張ることになりますが、
この場合のように並べて張るのではなく、一枚の幕板にして溝に落とし込む
場合に一番単純には雇いざね接ぎで接ぎますが、上に書きましたように合
わせ目の目違いを想定して矢印のように予め糸面を取って目違いを目立
たなくする方法も有ります。当然そこそこに仕上げておけば、目地ばらいも
必要なくなり手間が省けます。
この発想自体は前にも書いていますが、色々なところで活用できますので、
覚えておくと良いでしょう。


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