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構造について 9 2004.7.30記

相欠き打ち付け継ぎ  

上の写真は普通のキャビネットの底張りですが、例えば靴箱(下駄箱)の
底 板をこの相欠き打ち付け接ぎで張りますと、伸縮の逃げの隙間部分に
どうしても履物に付着いている砂などが溜まることになりますし、靴箱自体
は履物のことを考えれば、なるべく通気性の良いものに仕上げておきたい
ものですから、相欠き打ち付け接ぎは少し不向きなところがあります。

そこでなるべく砂などが溜まらないようにして、通気性も向上させることを
考えますと、これも一つの例ですが底板を相欠きではなく、図のように張る
底板の木端は角度を付けて切り落として菱形にし、ある程度通気性を持た
せる隙間をあけて張っていきます。切り落とす角度は空ける隙間と直接下
が見通せない程度に調整します。
こうすることで砂は隙間から下に落ちますし、ある程度の通気性も確保で
きることになります。また空気の流入を考えても底面から流れ込むのが一
番自然で効率が良いでしょう。勿論通気性を考えれば底からの空気の流
入だけではなく、 出口も考えておかなければなりませんので、側板や扉な
どにルーバーなど の通気性のある構造なども、合わせて考えていかなけ
ればいけないことは 当然です。
相欠き接ぎでは重ね代で板同士が支え合いますので、面の強度としては
上がりますが、この場合は単独になりますのでその面では劣りますが、幸
い靴箱に入れる履物の重さはそれ程ではありませんので、不都合が出る
ことは無いでしょう。
この方法は底板だけでなく垂直部部で縦に使えば簡易のルーバーになり
ますから、通気性を求められる部分などには応用できますので、デザイン
を含めて色々工夫してみてください。
これについては Challenge の「その他のホゾ、構造について 15」に少し書
いていますので、合わせて参考にしていただければと思います。

話を棚板に戻しまして、可動式ではダボなどで受けることが一般的だと思い
ますが、板組みでは側板(側面)は平面ですからどこでも自由にダボを埋め
込むことができますが、框組みではどうしても凹凸が出てきますので、ダボ
の位置や側面と棚板の納まりを良く考えておく必要があります。
 

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