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ホゾについて 114 2004.4.15記

留め単体の接ぎについて書いてきましたが、留めでフレームを組む場合
のことについて少しだけ書いていきます。留め接ぎと言えばやはり額縁や
扉を思い浮かべることが多いのではない かと思いますが、全て留め接ぎ
で作るフレームは加工組み立て共になか なか微妙で独特の難しさがあり
ます。
留め接ぎの初めで書きましたように、留め接ぎは何と言っても木口が出な
いことが一番の良さだと思いますが、留め部分が作る稜線や面取りのし
易さなどと収まりの良さ、見てくれの良さなど、きっちり組み上がったもの
は気持ちの良いものです。
逆に見てくれ重視の接ぎですから、綺麗に組み上がっていないと非常に
目立ちますし、魅力半減です。

上の図のような、なんでもない留めのフレームでも、寸法精度と角度の精
度が互いに微妙に影響し合って、加工組み立て共に普通の框組のフレー
ムにはない結構厄介なところがあります。
勿論普通の框組みでも同じことですが、留め(角度)の性質上あちらを立
てればこちらが立たずで、組み立てにくさと相まって言い方は悪いですが
ごまかしが効きにくいところがあります。
寸法的には向かい合う二辺同士を精度(相対寸法)良く同じにして、全て
の留めを精度(絶対角度)良く45度ピッタリに仕上げますが、これがうまく
組み上げるための絶対条件になります。
綺麗に組み上げるといっても、留め部分の部材同士のズレ(目違い)はあ
る程度修 正が利きますので、結局は全ての留め部分を隙間なく綺麗に密
着させる ことが最重要項目になると思います。

理屈どうりに部材を仕上げても留めですから、うまく組み上がらないことも
起きてきます。勿論普通の框組みでも同じところがありますが、留めの場
合は著処になります。
組み立てにおいてもクランプしにくいところがありまして、一番単純には下
の図の矢印のように留め部分を井桁に締め付けますが、角度のあるとこ
ろを縦横のクランプで締め付ける分けですから、何処か一ヶ所強く締め付
ければその部分の部材が逃げて留め部分がずれてしまうことになります。


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