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ホゾについて 115 2004.4.17記

前項の続きになりますが、留の締め付けは普通の框組み以上に状態を
良く見ながら均等に締め上げていく必要があります。
部材仕様(寸法形状)で違ってくることは勿論ですが、例えば矢印部分
を強く締め付けた場合に、左横の部材は矢印方向へ逃げようとします
が、多少のずれが起きても相手は木ですから、強く締め付ければ長手の
部材が矢印方向へたわんで留め部分は密着しますが、矢印部分の
寸法が僅かに小さくなって組み上がることになり、留め部分には絶えず離
れようとする力が働いていることになります。

これは逆に考えると、二段目の左図のように内隅部分が少しすいた状態
の留めを組み上げることを考えると、強引に締め付ければ留め部分はピ
ッタリ組み上がりますが、四辺の部材は矢印のように内側に反る方向
に動くことになります。
また右の図のように外隅が少しすいた状態の留めを組み上げれば、四辺
の部材は太鼓状に外側に反る方向に動くことになり、どちらも留め部分に
は絶えず絶えず離れようとする力が働いていることになります。

二段目の左図のように内隅部分がすいてしまうことを内笑い、その右の図
にように外隅部分がすいてしまうことを外笑いと言ったりするようです。こう
した言葉は職人言葉で色々な言い方があると思いますが、 仮に留め部分
がすいてしまうとしたら何方が考えてもそうだと思いますが、 外側がすいて
しまう外笑いだけは避けたいのではないでしょうか。

ここで 留め接ぎでちょっとした天板などを作ることを考えますと、例えば下
の図のように全て留めで組んで木口を隠した一枚の板に組み上げること
を考えますと、幅の大きい部材を留め接ぎをすることになりますので、そう
した場合の留め部分の木の収縮を考えて見ますと、図を一目見てどうでし
ょうか?
木取りとしては当然矢印方向になりますので、別段木が伸縮しても留め
接ぎしてあれば全体が矢印のように伸び縮みしてしまうだけで、問題な
いように見えるかもしれませんが、よく木の特徴(伸縮)を考えて見ますと、
これが結構留め部分に負担がかかってしまうことに成ります。

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