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ホゾについて 107 2004.4.1記

普通の三枚接ぎについて書きましたので、次ぎにこの三枚接ぎを留め部
分に用いたものを書いていきますが、組み上がりは二段目の図のように
なります。要するに上の図の普通の三枚接ぎの丸部分の両外の見え
がかり部分を留めに加工して組み上げたものです。

部材形状はもう想像が付くと思いますが、凸側は点線の部分を留め分
残し、凹側は点線のように、凸側の点線の残した部分に対して相応
の分を切り落として留めに組み上がるようにします。
当然木口は凸側の木口が見えるだけになりますので、必要に応じて部材
の凹凸を決めていきます。

留め接ぎは見栄えの良いものです し、面取り一つとっても色々な形状を
自由に連続して取ることができますので、一般的に留め接ぎ自体は見て
く れを良くすることを主目的に取り入れる接ぎと捉えて良いのではないか
と 思いますが、上に書いたことからも分かるよう に、普通の三枚接ぎに比
べて接触面積が約半分になってしまいますから、この接ぎに限らず全般
留め接ぎはどうしても接合強度が落ちてしまいますし、なかなか神経を使
う接ぎですから、良く考えて用いる必要があります。
逆に言えば接合強度を犠牲にしてでも、見てくれを優先した接ぎですから
加工仕上げ共にそれなりの神経を使って綺麗に仕上げる必要があります。

そこで一つの考えとして、例えば扉などで見てくれを考えて留め接ぎで組
んだ場合に、内側は開けた時にしか目に触れることはありませんので、
表に出る見えがかりの片側だけ留めにして、内側はそのまま普通の三枚
接ぎで組んでしまいます。組み上がりは下の図のようになりますが、各部
材形状は上の右図でいけば矢印部分は、点線と点線の留め加工
はせずに、図のままの普通の三枚接ぎに状態に仕上げます。
これだけでも接触面積が増えて接合強度が上がりますし、凸側には直角
の胴付き面が残りますので、組み立てやすくなります。ただ直角の胴付き
面と留め部分の寸法関係を注意しませんと、留め部分が綺麗に仕上がり
ませんので、寸法精度に気を付けなければいけませんが、留めがある限
りは致し方のないところです。

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