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ホゾについて 61 2003.5.3記 

丸ホゾを追い入れで通しホゾにする場合には、上左図が通しホゾだとす
れば二点差栓矢印の断面はその右図のようになります。当然胴付きに
相当する働きがなくな りますので、全体の仕様の関係もありますが、この
部分だけで考えれば部材をどこまで挿し込むのだろう?となってしまいま
すし、胴付きのように物理的に止めるところがありませんので、椅子の脚
を座面に挿すような使い方では、場合によって脚が突き抜けてくる可能性
が無いとは言えません。

ただ実際にはイスなどで、上右図のようなストレートの丸棒を使うことはま
ず無いと思いますので、逆に丸ホゾの作り方を考えないといけなくなってく
ると思います。木工旋盤などでの加工であれば、その辺りは自由に加工で
きますので、問題ありませんが手加工ですと結構難しい事になります。
椅子などの脚や貫は先細や中太(勿論デザイン的に先太もありますが)が
殆どですから、例えば点線のように先細ですと加工自体は楽ですが、ホ
ゾ穴が大きくなります。また点線のように中太になりますと、ホゾ穴はスト
レートですがホゾはテーパーが付いたことになりますので、そのままではホ
ゾの接合に問題が出てきます。

とにかく強固な接合を考えれば、ホゾとホゾ穴がピッタリ合うようにホゾを加
工する必要が有りますので、ホゾ部材の他の部分の形状がどうであれホゾ
部分は必ずストレートに加工することになりますから、中太の貫などでは二
段目の図のように加工しなければなりませんので、丸部分を収まりよく加
工することはなかなか難しいものです。普通に考えれば矢印のような形状
になると思いますが、どちらにしても中太部分の加工を考え合わせると、手
加工では結構厄介な部分です。
また先細の脚などを座面に挿す場合には、先に書きましたようにホゾが太
くなりますので、三段目の図のように、ホゾ部分を細く加工したイスを見かけ
るこ ともあるのではないかと思いますが、これなどは矢印のホゾ部分を細
くす るためにテーパーを付けたホゾ元部分が、胴付きのように位置決めの
働きを しますので、テーパーをうまく調整しておけば、どんな角度で挿し込ん
でも当然挿し込み深さが決まりますし、ノミで容易に加工できる形状 ですか
らなかなか良い方法だと思います。ただ座面の裏で普通は見えない ところ
ですが、見栄え的にはあまり良いとはいえないでしょう。


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