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ホゾについて 30 2003.4.2記

引き続きもう少し書いていきますが、図は上が組み立てたところで矢印
方向の木口側から見た、二段目の左図が面腰平ホゾ接ぎ、右図が被せ面
ホゾ接ぎとします。

両タイプのホゾを同じ寸法仕様のフレームを組むと仮定してみていきますと、
左図の面腰平ホゾ接ぎは前項の終わりで書きしましたように、形から来る
性質上、面取り幅分矢印寸法が小さくなりますので、ホゾが短くなります。
また丸部分は同じ形になりますので、両面とも同じ形になりますので面取
りをすることが出来ます。当然このホゾでは同じ板厚同士を接合することが
基本になります。

一方被せ面ホゾ接ぎでは嵌め合わせが縦横異なりますので、面取り分の薄
い額縁を矢印のように、点線のところで貼り付けた形になります。
丸部分のホゾ側の被せ面の加工が、逆テーパ ーですから少し面倒になり
ますが、ホゾ穴の部材は欠き取りませんので、部 材寸法がそのまま生きます
ので、ホゾは長く取ることができます。
逆に矢印方向では被せ部分が有りますので複数枚ホゾでは寸法的な制
約を受けやすくなりますが、面腰平ホゾ接ぎではそれがありません。
当然裏面は突き付けで被せがありませんので、同じ面取りはできませんが、
この被せ面の形の性質上、図の二点差線のようにあえて面一にせずに、少
しホゾの部材を薄くして目違いを付けておくこともできます。これを面散りと言
いますが、僅かなことですが立体感が出てきますし、多少の目違い隠しにな
りますので目違い払いが不要になるでしょう。
これは面腰平ホゾ接ぎでは構造上出来ない方法で、被せ面ホゾ接ぎならで
はの方法です。
また裏面も僅かに目違いを付けておくことで、それぞれの部材に糸面(45度
の小さい面取り)を付けることができますが、これは色々なところで応用でき
る方法です。

勿論両面被せ面にすることも出来ますが、この被せ面の加工はなかなか厄
介なところで、三段目の図のように45度の当て冶具を作り、線のように胴
付き鋸で切り込むか、うまく面が出なければ少し控えて切り込みこの当て冶
具で最後にノミでさらいます。
ホゾ取り盤等では楽に加工できますが、このことからも分かるように、 被せ
面ホゾ接ぎでは面取り部分に合わせて、丸部分のホゾ胴付き木口面の
被せを加工しなければなりませんので、面腰ホゾ接ぎのように自由に複雑
な面取りがしにくくなります。
 

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