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構造について 192 2006.1.5追記

前項で書きましたように、作業の簡易さを考えれば下の図の二種類になっ
てしまいますが、金輪接ぎのような大工仕事で使われる継ぎ手で組むこと
も可能ですから 、手の込んだ接ぎに挑戦されたい方は継ぎ手自体は色々
有りますので書籍などを参考に考えてみてください。ただ笠木の大きさを
考えれば非常に手の込んだ色々な意味で高度且つ細密な仕事になります
し、果たして椅子の笠木にそこまで手をかける価値があるかはなかなか難
しい問題ですし、人それぞれ考え方が有りますのでこ うした接ぎついてはこ
こではこれ以上に触れないことにします。

さて、いかに接ぎ部分を強固に接ぐかになりますが、こうした部分の接ぎ
において工業的にはフィンガージョイントなどがよく使われると思います。
非常に強固で申し分のない接ぎですが、アマチュアの方や個人ではおい
それとは手が出せませんのでそれ以外の方法で接ぐことになりますが、
こうした部分は金輪接ぎではないですが、ホゾを利かせたり込み栓を利か
せたり出来ませんので、基本的にはフィンガージョイントのように接着剤頼
りの接合になります。

二段目の図ような場合は笠木のセンターでの接ぎになりますが、下の図の
コの字接合では原寸図を書いて、どの辺りに接合部分を持ってくるか検討
します。強度的なことや必要な板幅など歩留まり的なことやイス本体との接
合方法や接合位置など総合的に考え合わせて決めていきますが、これが
なかなか厄介で笠木を作る以上に苦労するところではないかと思います。
組み立て後、笠木に切り出して加工が済んだ接合部分自体はあまり大きい
面積を取れませんし、接着剤頼りの接合になりますので、笠木としての強度
が少しでも上がるようにそうしたことを頭に入れて作業を進めます。

初めに二段目の図のように一つの留めで笠木を作る場合を考えますと、ま
ず考えておかなければいけないことは各ピースの木取りになりますが、セン
ターで接ぎますので、視覚的なことを考えればなるべく木目がシンメトリーな
仕上が りになるように考えていきます。要するにブックマッチのような発想で
すが、そうでなくても基本的には同じ一枚の板から木取っていくことになりま
す。これは見てくれだけのことではなく、接着剤頼りの接合になりまので、木
の動きや接合部分に掛かる木の伸縮差などを抑えるためにも非常に大切
な要素になります。勿論他の部分と同様に目切れした板は避けておきます。


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