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ホゾについて 22 2003.3.25記

前項で書きました木の伸縮と板目、柾目のこのことを合わせて考えれば、
ホゾも木ネジと同じように板目に対しての接合は強固になりますし、上右
図はこの板目にホゾ組みしたとしますと、矢印面は柾目になりますから
矢印方向への木の伸縮は少なくなりますので、ホゾ先の出入りも抑える
ことが出来ます。

楔はホゾ先から打ち込みますので、楕円部分では非常に強固に接合さ
れることになりますが、もし楕円部分のホゾ元辺りの接合が弱かったり
しますと、矢印の部材寸法が大きい場合には木の伸縮が無視できなく
なり、ホゾ穴の部材が縮んだ場合には、矢印の胴付き部分が空いてき
てしまう可能性が有りますので、そうした事も頭に入れておく必要が有りま
す。
ここでは一つのホゾで色々な点を上げて見ていますが、実際には他のホゾ
や見た目、手持ちの材料の関係などから総合的に考えて設計、木取り、
加工をしていく必要が有ります。

次に二段目の図のような四方胴付きの二枚通しホゾについて見ていきます
が、一般的には矢印の複数枚ホゾ間は前に書きましたように、ホゾの角
ノミ寸法で均等割りしていきますが、矢印のような捻りに対して強くしよう
と思えば、当然両外の胴付き面は狭くなりますが、出来る限りホゾ間の寸
法を広げてやれば良い事になります。軟材の編むイスなどでは強度を考え
るとこうしたことは必要になってきます。

このホゾ間は通常胴付き面に合わせてで落としますので、この部分も少し
意味合いは違ってきますが胴付き面として働きます。
このホゾ間の加工は結構厄介なところですが、通常左図の点線のようにホ
ゾ元部分を少し残して加工し、最後はノミで落とすことになります。
このホゾ元に残した部分はこれも少し意味合いは違いますが、縦にホゾを
重ねた、重ねホゾの小根と縦横の違いは有りますが、同じように左右のホ
ゾ間に小根を付けたと捉えて良いと思います。
この場合はブレを止めるとか接合強度を上げるなどの意味はあまりありま
せんが、ホゾ元部分の機械的強度を上げることが目的になります。複数枚
ホゾではどうしてもホゾ自体は薄くなりますので、椅子などの機械的強度の
必要な部分ではホゾ元部分では太いホゾが差し込んであることになり、その
ホゾ先を割って接合強度を上げたホゾと捉えることもできます。


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