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構造について 165 2005.7.13記

前項の続きの話になりますが、引き出しの上下方向 即ち二段目の図の
矢印寸法におい てもある程度絞っておけば引き出しの出し入れに不都合
が出にくくなるで しょう。当然この場合に受け桟方式では丸部分は直角
である必要が有りますので、側板の下端は絞ることができませんので、
点線のように上端を絞ることになります。当たり前ですがこれは受け桟方
式では据え置きですから必然ですが、吊り桟方式の場合は下端上端共に
絞ることが可能です。
要するに引き出しは前板を底面とする角錐状に仕立てておくことで、色々な
事に対して不都合が出にくくなることになります。

また少し話が戻りますが、引き出しの不都合は側板の伸縮や暴れが原因
になることが多いと思いますが、それを考えると側板を柾目にしてしまえば
暴れが少なくなる傾向にありますし、矢印寸法の伸縮も抑えることがで
きることになります。この時に一つ考えなければいけないことは、前板と向
こう板を柾目にするか板目にするかのことがあります。

引き出しの前板は顔になりますので、柾目と板目では随分家具の雰囲気
が変わることになりますが、これについては好みの問題も有りますので横
に置いておくとして、前板と向こう板を側板と木取りの違う板にした場合は
当然緑印方向の板の伸縮が違いますので、丸部分の上下で目違いの
出る可能性が高くなりますし、接合部分には伸縮に違いから絶えず負荷が
掛かり続けることになりますので、長い耐用年数を考えた場合には接合が
弱くなることも考えられるのではないかと思います。

また例えば前板と側板を包み蟻組み接ぎで接合することを考えた場合に、
板目同士を接合する場合が一番強固に接合でき、柾目同士やどちらを柾
目で考えても構いませんが、柾目と板目を接合する場合は、接合自体の強
度としては落ちることになるでしょう。
後一つ前板と側板を包み打ち付け接ぎで接合する場合を考えますと、側板
が柾目の場合は矢印のように釘を打つなりビスを締める時の利きが悪く
なることになります。
勿論引き出しの仕様、大きさの違いにより随分影響の仕方も変わってくる
はずですから、ケースバイケースでよく考えてみてください。


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