Welcome to   Wood worker kei   home page

    
 

Top
Information
Exhibition
Challenge
Challenge2
Challenge3
Link

 

 Challenge 2                               << 前へ 次へ >>

構造について 88 2005.2.9記

背面より イージーロッカー 座背 4o綿ロープ編包み

実際に私の場合はケースバイケースはありますが、基本的には前座枠は
上の左図のように一番標準的な仕様にして、後座枠は歩留まりが悪くなり
ホゾ寸法が小さくなりますが、上の右図のようにすることが多くなります。
ただダイニングチェア的なイスでは一般的に座面角度はそれ程大きく取り
ませんので、下の左図のような状態でもまず不都合は出ないでしょう。また
後座枠においては、かえって角度を付けないほうが良いくらいかもしれませ
んし、逆に前座枠には点線のように座面角度以上の角度を付けておい
た方が良いと言えることも出てきます。

これについては別の観点から考えて行きますと、今まで座面や背など編み
上げる方向、即ち作る側からばかりで見てきましたが、ここで編んだ座面
なり背を使うこと、即ち使う側から見ていきますと、編み面の寿命は綿ロー
プにしろペーパーコードにしろ、ロープが切れるまで使うことができる訳です
が、長年イスを使うことで必ずロープが伸びて緩み編み、面がへたって来て
しまいます。これ自体は編む仕様である限りは致し方のないことですが、最
終的には相当面がへたって垂れ下がってきてしまいますので、その時の巻
き枠の当たり(座り心地)をある程度考えておかなければいけなくなります。

特に右の写真のイスのように、背座共に編んだイスでは背座の角度の変化
も大きくなる傾向に有りますので、そのために座るに耐えないような状態に
なっては困りますので、ある程度そうした面の緩みにおける変化を見越した
フレーム仕様を考えておく必要があります。勿論そのために当初の座り心
地が悪くなってはいけないことは言うまでもないでしょう。
ただ編み上がったばかりの状態では、どんな素材でどんな編み方をするに
せよ、しっかりした編み面を得るためにはしっかりテンションを掛けて編むこ
とが基本になりますので、イスを使う当初はある程度編み面が硬いですから、
ある程度使うことで馴染んで当たりが柔らかくなるのは至極当然の成り行き
です。
右の写真のイスは4ミリの綿ロープで背座を編んでいますが、当初はしっか
りテンションをかけて硬い面に仕上げておいても、長い間使うことで最終的
にはキャンパス地張りのような感じまで面が緩んできます。勿論面自体はし
っかり詰めて布編み状態に編み上げていますので、それでも面自体に不都
合が出ることはありませんが、面としてはかなり垂れた状態になります。


                                            << 前へ Page top 次へ >>