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構造について 50 2004.11.1記

またまた話が横道にそれてしっかり道草をしてしまいましたので、二段目
の図のように肩辺りまで背側を延ばした場合の話に戻しますが、関連しま
すのでその前に後一つだけ、上の図のタイプでは背板自体は結構角度を
付けていますので、仮にお尻を前にずらしてだらしなく座った場合などでは、
仮想的に背板はハイバック的な状態になり上半身は後傾しますが、背板
自体は結構角度を付けていますので、思いのほか快適な背辺りの対応範
囲は広いものです。ただこれは腰に非常に負担がかかりますから、褒めら
れた座り方ではありませんので、あくまでも説明の都合上と言うことで・・・
また横を向いて座った場合なども背板が低いですから肘をかけたりしやす
いですし、後ろ向きにまたいで座ることも容易です。

どちらにしましてもダイニングチェア的なイスで、本当の実用性を重要視し
て考えていきますと、一概に決め付けることが出来ないのは言うまでもない
ことですが、占積スペース、重量などの取り回しや材料の使用量や加工性
など、今まで書いてきた色々なことを総合的に考え合わせてみますと、ある
程度必然 的にこうしたタイプのイスになってしまう傾向にあるのではないか
と思います。

そこで肩辺りまで背側を延ばした場合の話に戻しますが、上の図の場合と
同一の背座角を13〜15度程度で背側を延ばした場合では、上に書きまし
たお尻を前にずらしてだらしなく座った場合に近くなり、少し後傾が過ぎた
仕様になってしまいます。
要するにこのタイプは座面からランバーサポート辺りまでの空間がありませ
んから、当然背板までしか腰を引くことが出来ませんので、背板に沿って上
半身をあずけることになり、姿勢の融通範囲が狭くなります。背板が直線に
近ければランバーサポート辺りの支えが弱くなる傾向に有りますので、
線のように湾曲させたりして、ランバーサポート辺りのフィット感を向上させ
るために色々工夫しているイスを見かけると思いますが、このタイプのイス
の工 夫のしどころになるでしょう。

そんなことでランバーサポート辺りから下が背板に当たらないように、非常
に大きく湾曲させたりすれば、奥行き寸法を小さくしたりこのままの角度でい
けますが、点線のようにわりと直線に近い仕様であれば、ランバーサポー
ト辺りだけで支える背板と同じ背座角を13〜15度程度では倒れすぎになって
しまいますので、少し背座角を小さくしておいた方が良いでしょう。これも極
大雑把な目安ですが、8〜12度程度になるでしょうか。


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