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構造について 11 2004.8.3記

ワードローブ  

次に扉について少し書いていきますが、写真のワードローブは先に書きま
したように切り欠いて薄板を並べて張ったものです。上下に細い横桟が二
本入っていますが、何もこれはデザインだけで入れた訳ではなく、万が一
薄板が狂っても(捩れや反り)目違いが出ないように、面一に揃えるため
の矯正の意味も込めて入れてあるものです。
扉は箱物の顔ですから、扉一つで家具の雰囲気が変わってきますし、非
常に目立ちますので、見栄えが悪くなったり不都合が出ないように、構造
とデザインとを良く考え合わせて丁重に作り取り付けます。

板組み框組に関わらず、一概には言えませんが一般的には框組みで作る
ことが多いのではないかと思いますが、一番の理由は板では材料の入手と
扉が重くなる傾向にありますし、なんといっても幅方向へに板の伸縮が有り
ますので、扉自体は見栄えを考えれば、本体と扉はあまり隙間を空けたく
ないところですから、この辺りの納め方が難しくなります。また板では反りの
問題が有りますので、これを見栄え良く対処することがなかなか厄介になり
ます。ただ非常にシンプルでスッキリした仕上がりになりますので、なかなか
捨てがたいものでもあります。
一方框構造では扉が軽くなる傾向にありますし、何といっても伸縮が非常
に小さくなりますので助かりますし、反りのことをそれ程考えなくて済みます
のでこれも助かります。外観としては良く言えばメカニカル、悪く言えばゴテ
ゴテしますので、好みの分かれるところです。

扉の取り付けについては大雑把に分けて、フレームの間口にピッタリ収め
てしまう INSET と、 フレームの間口に被せて扉が出た状態で取り付ける
OUTSET があります。
写真のワードローブは INSET での組み付けになっていますが、INSET は
間口にピッタリ収めてしまうので、非常にスッキリした仕上がりになります。
ただフレームの間口に収めますので、フレームと扉の隙間を見栄え良く不
都合なく収めるのはなかなか大変ですし、扉を精度良く平面を出して組み
上げてもフレームに捻れがあれば面が合わない(目違い)部分が出てきて
しまいます。勿論逆の場合も有りますが、こうした部分は絶対ではなく有る
程度 相対を考えながら組み立てを進めていく必要も出てきます。
くどいようですが、相対と絶対などについては家具を作る上においては非
常に大切になってきますので、Challenge の「加工について」辺りから少し
書いていますので、合わせて参考にしていただけれなと思います。
 

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