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その他のホゾ、構造について 28 2002.8.26記

 前項で肩付き追い入れ接ぎの一種を書きましたが、ここを図の様に、小
ホゾを適当な間隔で配して止めホゾで天板と組んでも良いでしょう。この
時の矢印寸法は、天板厚の2/3程度を目安にすれば良いでしょう。また、
ホゾは1〜2ミリ程度は効かせておきたいので、ホゾ穴はその分小さくして
おきます。
この止めホゾを通しホゾにしてクサビを打てば、かなり強固な組み接ぎに
なります。これは霰通しホゾ追い入れ接ぎ等と呼ばれていますが、当然ホ
ゾ穴は側板厚に戻します。ただ、通しホゾにした場合には矢印部分の見
栄えが悪くなる可能性が有りますので、目立ちにくい所では有りますが、
線の様に切り欠いて三方胴付状態にしておけば、見栄えよく組むことが
出来ます。
この通しホゾについても「その他のホゾ、構造について 26」で書きました
飛ばしホゾ組み接ぎや散らし薄ホゾ組み接ぎ等の様にホゾを配しても意匠
的に面白いでしょう。
まだまだ組み方としては他にも有りますし、バリエーションも考える事が出
来ますので、工夫して挑戦してみてください。

板組みの家具は設計にもよりますが、どちらかといえば框組みよりも重く
なりますし、幅広の板は入手しづらい傾向にありますので、図の様に框組
みの形状にして薄い幕板を張るようにしますが、横框は縦框と同じ矢印
の木の向きで木取ります。こうする事で手間はかかりますが、一枚板とし
て扱えますので側板は板組み加工する事ができますし、家具を軽くする事
が出来ます。
また、板組みの家具はシンプルに仕上がりますが、手をかける所があまり
無いので移動などに不便を感じる事があります。こんな側板にしておけば
線の部分に手がかかります。
框としては雇ざねで組めば良いでしょう。幕板については普通の框組みの
様に溝に落とし込んで接着するか、内側を切り欠いて釘打ち接着でも良い
でしょう。
この場合の方法自体についてはなんとも言えませんが、発想としては役に
立つ場合も有ると思います。

次に前項の初めに書きました散り小ホゾ組み接ぎの引き出しの前板と側板
の接合について書いていきます。
これは Information の「キャビネットについて」で書いた包みホゾ組接ぎと私
が勝手に付けた名前の方法の事になりますが、構造は図の様に包み打付
け接ぎに小ホゾを適当な間隔に配したものです。小ホゾの数は自分の好み
考えで決めていけば良いと思いますが、基本的には包み打付け接ぎのビス
止めの数と同じ様に、100ミリ巾で3本と考えていけば十分だと思います。
ホゾの寸法については、通常矢印寸法の欠き取りは15ミリ程度で考えま
すので、クサビを打つ事と側板の角穴を開ける位置の矢印寸法は木口に
近いので、可能な限り広くしておきたい事から、角ノミの寸法と考え合わせて
6ミリ角程度が良いでしょう。
丸部分は側板を組んだ時の見栄えを考えて、一手間かかりますが矢印
寸法役1ミリ程度胴付を付けておいた方が良いでしょう。

「その他のホゾ、構造について 29」で続きを書いていきます。


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