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椅子について 15 2006.6.29追記

三脚スツール  
 
 

何度も書いていますが、再度イスの座面の高さとそれに関連したことを考
えてみることにしましょう。 座面の高さ(SH)はイスにおいては非常に大切
な要素ですから、まず始めに作る側も使う側もSHを見ていくことが多いと
想像します。イージーチェアのようにどちらかといえばイス単独で完結して
しまう傾向にあるものから、ダイニングチェアのようにテーブルとの併用で
相関関係が出来てしまうものまで、まずはイスのSHを見ていくことが基本
と捕らえて良いのではないかと思いますが、このSHについては単純には
極一般的に言われているように床に踵が付いている状態で、膝裏が座面
前部とある程度の余裕を持たせることが基本と考えてよいのではないかと
思います。
当然イスに座って踵が浮いてしまうような状態では、膝裏や太腿裏に荷重
の掛かる割合が大きくなり、血管が圧迫されて足がしびれたり自由に色々
な姿勢を取ることに対して制約が出たりして、快適に長く座ることができに
くくなる傾向にあるのではないかと思います。

勿論当たりの柔らかさを向上させるには誰が考えても、体との接触面積を
増やして単位面積当たりの負荷を減らす方向に考えていきますから、木の
座面では体の形の掘り込んだり、クッション性のある素材を用いたりする
わけですが、座面の形状素材いかんに関わらず踵が浮いてしまうような
状態では膝裏や太腿裏に荷重の掛かる割合が大きくなりすぎてしまうでし
ょう。
当たり前ですが筋肉は柔なもので体を支えるものは骨格ですから、イスに
座ることにおいても基本的には骨格部分で支えることになり、筋肉部分は
あくまでクッション性なり補助的な役目になると捕らえてよいのではないか
と思いますが、逆に考えれば、筋肉部分にあまり大きく負荷が掛からない
ような状態で座ることが長時間快適に座り続けることにつながるのではな
いかと思います。
イスの座ることにおいて極端な言い方をすれば、座面ではお尻の部分の
骨盤2点と背側では当然背もたれの仕様にもよりますが、背骨を基本とし
て肋骨や肩甲骨で支えることになるでしょう。

このSHに関連して座面の奥行きも座り方を含めて重要な要素になってき
ます。例えば座面の奥行きに関係なく座面前部にちょこんと座る、所謂チ
ョン掛けの場合を考えれば、いくらSHを高くしても膝裏のことを考える必要
はなくなりますし、SHが低めの場合でも腰を後ろに引くのは座面前部が当
膝裏に当たるまでになってしまいます。
何度も書いていますように色々な要素が関連し合っていますので、一つの
ことだけを取り上げて書くことは問題もあるのですが、文章の説明では致
し方のないところです。要するに座って感じてみれば済むことですが・・・
しかしこれがまた難しく奥が深いのです。


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