Welcome to   Wood worker kei   home page

    
 

Top
Information
Exhibition
Challenge
Challenge2
Challenge3
Link

top

 Information                                          << 前へ 次へ >>

椅子について 5 2004.8.27記

座 3oペーパーコード編  
ウインザーチェア  
ウインザーチェア  

イスを作る立場にある者としては、ある面三次元曲面の追求がイスの追求
のようなところが有るのではないかと思いますが、これは逆に考えると体を
動かして面が合わなくなると快適性が悪くなりますし、体を動かしにくくなり
ますのでどちらかと言えば体(姿勢、位置)を固定(限定)される傾向にある
ことになります。当然これは接触面が広くなればなるほど三次元曲面が複
雑になるほど適応範囲が狭くなりますので、その傾向が増してきますし、体
形差や感覚の好みの違いにより相性ができやすくなってくる事になリますの
で、ある程度クッション性のある仕様にしておけば少し対応範囲が広くなっ
てきます。

一つの例として板の座面で当たりを軟らかくするために、体の形に合わせ
て掘り込む場合には色々な掘り込み形状が有りますが、体に合わせて非常
に忠実に掘り込む場合と、大まかと言いますかわりと単純な曲面なり湾曲
に掘り込む場合を見てみますと、先の話の通り忠実に掘り込んだ場合はスッ
ポリはまった場合は快適なものですが、体形が違ったり座る向きを変えたり
体をずらしたり、座り方を変えたりした場合には快適性が損なわれやすくな
る傾 向にあります。一方単純な掘り込みの場合ではスッポリはまった快適
性は劣りますが、体形差や色々な座り方をしても案外座り心地は変わらな
い傾向にあるでしょう。具体的に写真でいえば2番目と3番目の写真はそん
な関係に当たります。これは作る側にとっても使う側にとっても結構難しい
問題ではないかと思います。

またラダーバックタイプの背もたれ(背板or笠木)を考えて見ますと、体の断
面は楕円形ですから体に合わせて忠実に加工するとなれば、楕円の湾曲
加工をすることになりますが、極一般的には単純な円弧加工が多いのでは
ないかと思います。これは加工のし易さも有ると思いますが、座面と同様で
スッポリ収まった時の当たりの柔らかさは劣るかもしれませんが、体形差や
座り方を変えたり体を動かした時の対応範囲は円弧ですから、変わらない
当たりが得られることになります。これはスピンドルタイプの配し方でも同様
で極一般的には円弧にすることがほとんどだと思います。
これは至極当然で、座面に比べて背もたれ側は肘掛が有れば体を片側に
寄せたり捩じったりなど動きが大きくなりますから、ピンポイント的な快適性
より も有る程度の適応範囲が広くなければ扱いにくいイスになってしまいま
すので、色々な考え方や要素が有りますので一概には言えないのですが、
必然的に円弧(水平方向)の仕様にするのが自然でしょう。
 

                                                                          << 前へ Page top 次へ >>