2010年12月号 ←前へ   次へ→
今月の御言葉
わたしは主、あなたの神、あなたをエジプトの国、奴隷の家から導き出した神である。
出エジプト記20章2(新共同訳)
 いよいよ十戒です。戒めですが「掟」とも訳されます。単なる注意事項ではありません。十戒は、それからのイスラエルの国のあり方を方向付けてゆくものと見ることができます。イスラエルの人々は、神に選ばれた民であるという認識や自覚をこの上なく大事にしますが、それは神様からのこの戒めをいただいていると知る歩みでもあります。

 今回は、その十戒の前文にあたるところに目を向けます。上の聖句です。神様が戒めを与えるにあたって民とどのような関わりがあるかを明らかにしています。

 まずは「わたしは主」と、ご自身のことを示されます。戒めの一切は、そこから始まるのです。ですから戒めの第5に「父母を敬え」と一見神様に関係なくてもよさそうな戒めがありますが、すべて神様を思うところの戒めです。

 続いて「あなたの神」とあります。「あなた」つまりは戒めを受け取る者たちです、私たちからすると神様は私(私たち)のために戒めをくださるとの語りかけです。

 では一体「あなたの神」といわれる神様は「あなた」つまりは「イスラエルの民」にどんな働きをされたのかがその後です。「あなたをエジプトの国、奴隷の家から導き出した神である。」これです。エジプトの地でつらい厳しい労働をたえつつ耐えて奴隷として生きてきた民は、モーセが指導者として立てられて、エジプトから導き出されたのです。それは自分たちで心いっぱいに神様を賛美する礼拝をなすことが困難であったことから解き放たれることでもありました。出エジプトは、神様をいただくがゆえになされた出来事でした。安楽になるための、脱出ではありませんでした。実際、紅海に差し掛かったところでは絶体絶命でした。前には海が広がり、後ろからはエジプト軍が逃がすものかと迫ってき、民の中には厳しさに耐えられないものたちも出始め、このエジプトからの脱出計画がついに頓挫して元の木阿弥にならんとすることもありました。神様が導いてくださって、神様の見守りがあって、ただそれだけで続く旅であったともいえるでしょう。

 「奴隷の家から導き出した神」、それは歴史の流れの中にご自身を現される神様です。多産や肥沃をもたらすといわれる神々、その神々は、私たちの利益のための神様ではないでしょうか。それとは違います。10の戒めをもたらされる神様は、私たちに困難があろうと悲惨さが襲おうと、そのところにいてくださって導きをもたらしてくださる神様です。そうであるがゆえに、時を刻んでやがてその時、イエス・キリストをこの世にお送りくださる神様でもあるのです。

( 牧師 金井俊宏 )



教会員の投稿
■2回目の聖地旅行(平成22年9月27日〜10月7日)小栗和子

ハレルヤ!

 今回、2回目という本当に素晴らしい聖地旅行を与えられ、心から神様に感謝します。

 半田・豊田・金城教会のみなさんと高橋氏の12名の旅行仲間。「このメンバーで共に旅するのは初めで最後になります。」と、横山ゆずり牧師の言葉。かけがえのない大切な友、御一人御一人のことを強く想わされた。祈りで始まり、祈りで終わった旅。今回もまた牧師先生が居てくださり、礼拝を各処で捧げられたことは、何と恵みに溢れた旅であった事かと、感謝した。前年度を考慮し、新たな企画をしてくださった岡田姉のご努力にも感謝。81歳の早川長老の頑張り。足の不自由さを抱えた長老を支えた男性陣の心遣い。体調を崩しかけた姉妹達も復活を果たし、いろいろな所でイエス様の愛に包まれた喜びの旅路を辿って来ることができたように思われた。

 前回と比べて今回、見学に加わった所は、エジプトのピラミッド(ギザの3大ピラミッド)、スフィインクス。(当地は凄い熱気。必ず水を持って見学。)何と言っても、ピラミッドに近づいて、大きさに圧倒された。権力の誇示をまざまざと見せ付けられる。タイミングが悪くて、石のところに上れなかったのは残念だったけれど、中を見学できたのはよかった。複雑、緻密な造りに驚愕。さらに、博物館の見学は、あっという間に時間が過ぎた。素晴らしい数々の発掘品。中でもツタンカーメンの黄金のものが凄かった。王の墓作りに30年もの歳月を掛けたこのピラミッド作りに、人々は喜んで働いたと言う。なぜかと言えば、神のためであったからだそうだ。(王様が死ぬと神になると信じられていたため。)それに、1年の季節を三区分し、種蒔時、収穫時、その後に4ヶ月働き稼ぐことができる良い機会となっていたようだ。

 次に、死海の海水浴。本当にやってみなければ体感できない。やってみて納得。どうしなくても浮くこの不思議さ。面白くて子供にかえって楽しむ。15分入ったら真水でシャワーを浴びてください、の注意がされていた。見るだけの人も、ついに、入って皆童心にかえった様だった。浮遊体験は是非味わっておきたい所。次回もお薦め。

 良き羊飼いの野の教会、主涙し給う教会、カルメル山のムフラカの教会、園の墓。横山ゆずり牧師さんは大変だったと思うけれど、豊かな福音の説き証しをいただき、本当に恵まれた聖地旅行ができ、感謝だった。

立つ位置でピラミッドの高さが変るクフ王の知恵を利用して 死海の浮遊体験 カルメル山。エリヤがバアルと対決したと言われる場所
 

■安田 志峰

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