2010年6月号 ←前へ   次へ→
今月の御言葉
モーセは神に言った。「わたしは何者でしょう。どうして、ファラオのもとに行き、しかもイスラエルの人々をエジプトから導き出さねばならないのですか。」 神は言われた。「わたしは必ずあなたと共にいる。このことこそ、わたしがあなたを遣わすしるしである。」
出エジプト3章11〜12節(新共同訳)
 モーセはエジプト人を打った刑罰を逃れて、ミディアンの地に逃れました。そこで家族も与えられ、平穏な生活を送ります。どのくらい年月が過ぎたでしょうか、ある時いつものように羊の群れを見守って進んでゆくと、荒れ野を通りホレブの山にまで来てしまいました。そこで思わぬ光景を目にしたのです。柴が燃えています。しかしその柴は燃え尽きないのです。

 不思議に思っていると、そちらから「モーセよ、モーセよ」と呼びかけて、ここは「聖なる地」であり、神様ご自身が働きかけられるその場所であると示されるのです。

 神様の声です。「わたしは神、エジプトにいるわたしの民の苦しみを見、叫び声を聞いている。わたしはこの者たちを乳と蜜の流れる地へ導く。モーセ、わたしはあなたを遣わす。あなたはわたしの民をエジプトから導きだすのです (要約) 」この声をモーセは聞くのです。

 神様が言われる、それは聞くべきです。そうでなければ神様の声ではありません。絶対がここにあります。しかし、たとえ神様でも聞けることと聞けないことがあるでしょう。モーセの身の回りの状況は、家族があり、仕事もあり、安定した日々があり、エジプト行きをよしとする事柄は何もありません。その上もし神様に応えてエジプトに行けば、ファラオ(エジプトの王)と対さねばなりません。モーセにその力なぞあるはずがありません。ですからモーセは「聞くこと」を止めはしませんが、何度も何度も「わたしは何者でしょう。どうしてですか」と訴えます。

 そのモーセに対して神様の言われることは、「わたしは必ずあなたと共にいる。このことこそ、わたしがあなたを遣わすしるしである。」です。「共にいる」その神様でいてくださるというのです。

 モーセは自分が口下手であることすらも訴えるほどです。いかに不適格であるかを訴え続けるのです。しかし他方で最後まで「聞く者」である姿勢を持ち続けます。神様の呼びかけに応える心が取り去られないのです。これがモーセの召命です。

 私たちの人生は何ゆえに人生であるのか、を考えます。モーセの歩みは、神様が呼びかけに耳を傾け、それに応えるところから、新しい人生が開かれます。決して安楽ではないし、大変です。でも神様がともにいてくださるのです。これ以上確かな人生はないと知りたいです。

( 牧師 金井俊宏 )



教会員の投稿
■久保地順子

最後のヨーロッパ旅行

*わが夫パーキンソン病を患いて排尿排便困難を増す
*20年続いた我らの海外旅行最後になるかイングリッシュガーデン
*早春の湖水地方のウォーキング緑の絨毯羊の親子
*この土地の平らな石を積み上げてえんえん続く境界線
*家々もすべてグレイの石積みで石職人の正確さ
*孫たちに土産はピーターラビットの小さなかわいい飛び出す絵本
*ワーズワースのお墓の隣の教会で夫の無事を祈りて戻る
*10時前教会の鐘が鳴り響き今日は日曜いらっしゃい
*白鳥とヨットの浮かぶウインダミア湖新緑まぶしい遊覧船
*140年も前の機関車保存され6キロ乗って連結をみる
*コッツウォルズという名の意味は共同の境界線のある牧場
*ブロードウエイはニューヨークのミュージカルと思いきや昔からあった広い道
*クロムエルも泊まったという今夜のホテルとんがった屋根はちみつ色の壁
*薄紫の藤が満開家々の壁から我らにウェルカム
*家具などは昔そのままアンティーク設備は最新白樺に小鳥のソプラノ
*川沿いにかわいいお店が立ち並びコッツウォルズ画のトランプを買う
*ミスマープルに出てくるようなマナーハウスランチメニューはリゾット、鱒、ベリームース
*タワーからフットパスを駆け下りる羊の糞をよけながら
*その昔羊毛業で財を成し街も広場も教会もそのまま残ったアンティーク
*買い物は極力避けたいヒトなのに一目ぼれしてドレス買う(25ポンド―半額セール)
*200坪300坪のマナーハウス(領主や貴族の家)かやぶき屋根に豪華な庭
*スーパーで買った食材持ち寄って豪邸のそば芝生ピクニック
*テレビにてガーデン番組見逃さず夢だったヒドコットガーデンに着く
*森の中ふっと開けた駐車場車がびっしり平日なのに
*大勢の白髪夫婦楽しげにもう天国の住民のごと
*広大な芝生を区切る生垣が部屋を作って秘密の花園
*ライラック、ブルーベルに藤の花色鮮やかなチューリップの群れ
*ホテルにてスコーン、サンドイッチ、フルーツケーキ、アフタヌーンティーは紙パック
*300年の歴史を誇るブレナム宮殿チャーチル生誕今も子孫が住んでいる
*900年以上の歴史ウィンザー城女王様が週末に
*タワーブリッジ、ロンドン塔にビックベン、バッキンガムにて衛兵交代をみる(観光バス)
*ロンドンの最後の時はナショナルギャラリーにて多くの名画堪能す
*ドクターにかかることなく8日間感謝をもって機内に眠る


■藤井 育代

挿絵絵手紙

■安田 志峰

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