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ホゾについて 72 2003.9.30記

ホゾを利かせ過ぎた場合のホゾ穴部材の破損については 、当然諸条件
により位置は特定できませんが、基本的には一番弱い部分に線のよう
に縦割れが入ってしまうことになると思いますが、ホゾ穴が丸部分のよ
うに木口に近い場合などでは、この部分が割れたり抜けてしまうことも出て
くるでしょう。

こうした木口に近い部分のホゾは、イスの前脚や框で組んだキャビネット
の四本脚(縦框)上部や框扉(縦框)ではではよくあることですが、こうした
場合の対処法としてはホゾを工夫することは勿論ですが、木口部分を
点線のように長めに作っておき、ホゾを組み上げて接着剤が乾燥した後
に、必要なところで切り落とします。こうすることで木口割れを防ぐことが出
来ます。これが一番一般的で簡単な方法だと思いますが、勿論限度はあ
りますし接合部分の機械的強度も弱くなりますので、イスなどでは可能な
限り丸部分のスペースを確保するように考えます。それ以外ではいった
ん接合部分が固着してしまえば、結構ぎりぎりまで切り落としても木口割れ
は起きないものです。

またこうした破損は、ホゾ穴を板目側にあける場合と柾目側にあける場合
では具体的な数値は知りませんが随分差が有ると思います。前に書いて
いますように、木(板)は電話帳のページ一枚一枚が年輪と考えれば良い
ですから、板目にホゾ穴を開ける場合は表表紙から裏表紙に向かってホゾ
を差し込むようなものですから、繊維の積層面貫通させますのでホゾは良く
利き、機械的強度も一番高い状態になります。
一方柾目側からホゾ穴をあける場合は、電話帳のページ一枚一枚はバラ
バラでその積層面に対して垂直にホゾ穴をあけるようなものですから、ホ
ゾの利きが悪く機械的強度も一番弱い状態になります。
こうした御託はどうでも良いですが、実際にビスや釘などを板目と柾目でそ
の利きを比べてみれば一目瞭然です。

ただ実際に板目でも柾目でも木の繊維は矢印方向は弱いので、線の
ような縦割れが起きてくることになりますが、矢印方向は非常に強いので、
線のような横割れは、まずホゾを利かせた程度ではありえないでしょう。
そうしますとホゾを利かせすぎてホゾ穴部材を割ってしまった場合は、
印方向にホゾを利かせ過ぎたことによりる影響ではありますが、それも一つ
の要素で、そのために何らかの形で矢印方向への力が働いてしまったた
めなどの、複合要素の結果として縦割れが起きてしまったと考えられます。
 

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