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の扱いについて 2 2002.6.15記

板の表裏の扱いについて書いていきますが、前に木についてで書
きましたように、木の性質上木表は木目が綺麗で逆目も起きにくい
事から、表に出る所、目に付く所は全て木表を出したいところです
が、家具は部材をいろいろ組みますので、単純に見た目だけでなく
構造的なこと、機械的強度なども含めて総合的に判断して行かなけ
ればなりません。

上図のように単純に板と板をL字型に矢印のように釘打ち して組
み立てることを考えてみますと、その下の図は矢印方向から見た
ところを表していますが、左側の打ち付ける板の木表を上にした場
合には、普通矢印のように反りますので、丸部分は分離する方
向に力が働く傾向になります。
右側の逆に木裏を上にした場合には反りも逆になりますので、白丸
部分は結合する方向に力が働く傾向になります。
これは釘打ちで書きましたが、継手などで組んでも同じことに成りま
す。こうした構造を長年維持するすることから見ていけば、右図の木
裏を上にした方が理に適っているでしょう。

三番目の図は引き出しを上から見たところですが、矢印が引き出
し前面(前板)になりますが、これは引き出しの前板両木口を切り欠
いて、そこに両側板をはめ込んで矢印のように釘や木ネジで組み付
けるもので、「包み打ち付け継」と言い、引き出し作りに良く用いられ
る 工法ですが、この場合には二箇所の丸部分が上に書いたような
L字に組んだ状態になりますので、構造を長年維持するすることから
見ていけば、前板、側板共に木裏を外にすることになります。

テーブルの天板などの大きな無垢の一枚板は、なかなか手 に入りま
せんし高価なものになってしまいますので、そうした場合に は幅の狭
い板を何枚か接いで作ることになりますが、どちらを上(トップ)にする
かは全て木表、全て木裏、木表木裏交互の三種類になります。
例として三枚の板を接いで天板を作るとしますと、その木口から見た
ところは四番目の図のようになります。年輪の図は省略しますが、接
いだ天板を一枚の板と考えられますから、二番目の図のようになりま
すので、木表を上(トップ)にした場合には普通矢印のように反りま
すし、木裏を上(トップ)にした場合には逆に矢印のように反ります。
矢印は天板の反りを留めるために取り付ける部材ですが、丸部
分は木表を上にした場合には分離、木裏を上にした場合には結合す
る方向に力が働く傾向になります。
また交互に接ぐ場合には両端の板は同じように考えていけば良いこと
に成りますが、反りは波打つ傾向になります。

「木の扱いについて 3」で続きを書いていきます。


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