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ホゾについて 59 2003.5.1記

角ホゾも丸ホゾもそれぞれの特長を良く知って、その特長に合わせて柔
軟に考えれば良いと思いますが、勿論通しホゾなどでは見た目も加味し
て考えていかなければいけないでしょう。
丸棒を接合したい場合に、一番単純には上図のように丸穴に丸棒を差し
込めば丸ホゾ接ぎになる分けですが、これは胴付きのない追い入れ(大
入れ)状態のホゾになりますので、胴付が必要であれば二段目の左図の
ようになります。

前項で書きましたように丸ホゾ加工は普通、木工旋盤か手加工になると
思いますが、木工旋盤であればホゾの直線性は出ますので、胴付きは容
易に密着すると思いますが、手加工では木工旋盤ほど直線性の精度が
出ませんので、胴付きの密着性が悪くなる可能性が高くなります。
そこで左から二番目の図のように、丸い部材ではあっても柔軟に考えて角
(平)ホゾにすればホゾ加工は容易に精度が出しやすくなります。(ただこ
の場合は角材から丸棒を作ることを前提で書いています)要するに右から
二番目の普通の角の部材の平ホゾ接ぎを、点線のように最大に丸面(ぼ
うず面)を取ったと見て良い分けです。
またこの角の部材の平ホゾ接ぎを左図のようにダボ接ぎ状態になりますが、
手加工による丸ホゾの加工精度については置いておいて、丸ホゾにしても
良い分けです。

イスなどでは丸棒のホゾ部材に他の部材を接合する仕様がよく出てきます
が、ウインザーチェアなどの脚部(四方転び的)の組み立てのように、一度
に全ての部材を差し込んで、一気に組み立てるような場合であれば問題あ
りませんが、順番に組み立てるような場合には、丸ホゾで配置が決まりま
せんので左から二番目の図のように丸棒でも角ホゾにすることで位置(向
き)が決まります。
一つ例を挙げますと、写真は少し分かりにくいですが、角度の付いた角の
脚に丸棒の貫が差し込んでありますが、ここは丸棒の貫ですが角ホゾの通
しホゾになっています。
これは角脚と貫を初めに組んでしまい、次のその貫に更に細い左右をつな
ぐ貫を組みますので、丸ホゾではこの接合部分の丸ホゾの位置が決めにく
いために、角ホゾにして位置(向き)が決まるようにしたものです。
こうした組み立てになってしまう設計が良いかどうかは別にして、こうしたこ
ともできる例として見ていただければと思います。


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