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木について 3 2002.6.7記

基本的に家具の部材は 家を建てる時の柱と同様に、立ち木と同じ状
態になるように使いますので、 縦の部材は下が元(木下)上が末(木上)
になるように使います。
横の部材はなるべく元と末を揃えるように使いますが、どちらを左右
にするかは全体のバランスや家具が置かれる状況などから考えて総
合的に決めていくことになり ます。
前後に使う部材などは後が元、前が末で揃えるえようにします。
一本の立ち木では根元ほど色が濃く上に行くし従ってだんだん淡色な
っていきますが、ホームセンターなどで板にしてしまったものはそうした
判断は出来ませんし、板により色目が違いますので、全体のバランス
を考えながら決めていきますが、基本的には家具の下側(床面)に配
する部材は濃色のものを使い上に行くほど淡色のものにしていきます。

基本的に板目においては図のような山形の木目になりますので、木目
から上下を判断することは容易に出来ますが、図のように曲がった木
において矢印にように切断木取りすることを考えれば分かると思い
ますが、丸部分の木目は逆山形になりますので、こうした部分から
木取りした板の判断は難しくなります。縦の部材は先に書きましたよう
に基本的には元末(上下)を優先していきますが、ケースバイケースで
木目を優先することもあります。

柾目においては木表木裏の木目から上下を判断することはなかなか
厄介です。木端面が板目になりますのでそこから判断したり、鉋がけを
して判断しますが、どうしても分からなければどちらでも良いという事で
すから、深く考えずに見た目で決めていきます。
こうしたこともなるべく自然な立木の状態を基準にして自分なりの判断を
身に付けていけばいいでしょう。またこれ以外の事についても自然を基
点として考えていくことが、一番無理がないのではないかと思います。

次に板や角材の伸縮について見ていきますと、木は伐採してから乾
して水分が抜けていきますと変形していきますから、その収縮は矢印
の接線方向と矢印の放射方向と立ち木の上下方向になりますが、樹
種や木の質などによっても様々ですし、かなり個体差がありますので一
概に言えませんが、おおよその目安として各方向の収縮比は、立ち木
の上下方向を1 とすると矢印の放射方向が10、矢印の接線方向が
100 程度と言われています。
木の芯部分は成長が終わった部分で水分は少なく、表皮近くは成長して
いく部分ですから、水分が多いので乾燥による木の収縮が多くなります。
また木の繊維は構造上、例えて言えば穴の開いた素麺を束にした物が
立っているようなものですから、矢印の断面方向に多く変化して上下
方向は殆ど変化しません。

こうしたことから収縮の差が出てきま す のでその変化を見ていきますと、
製材した線の板目板での乾燥による変化は、点線のように木表側
に反って来ることになります。
この板目の寸法比を逆にしたものが柾目ですから、線の柾目は反る
可能性が少なく変化も少ないことがわかると思います。
後はこの応用ですから、二方柾、四方柾やその他の木取りについても、
どのように変化するか想像してみてください。

「木の乾燥について 1」で続きを書いていきます。


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