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ホゾについて 24 2003.3.27記

 
 

 

同じところにホゾが直行する場合をもう少し見て行きますと、先の通しホゾ
にする方法が有りますが、この場合はお互いのホゾが有りますから、両ホ
ゾを通しにすることは出来ませんので、上図(作図上寸法的には少し変で
すが)のように両ホゾのお互いのホゾが当たる部分から合い欠きで落とし、
それぞれ残した部分を通しホゾにして楔を打ち込んで仕上げます。
これは通し違いホゾ接ぎとか相欠き通しホゾ接ぎ(私が勝手にこう呼んで
います。ペコリィ〜)と言いますが、両ホゾを通して楔でホゾを利かせて組み
上げますので非常に強固な接合です。ただこのホゾ組みはホゾ先を相欠き
にしますし、通常は肩(上下方向の胴付き)を付けますので矢印寸法にあ
る程度の制約が出てきます。

一つサンプル写真を載せておきますが、これは綿ロープ編みする椅子の後
脚に側と後の座枠を接合する部分ですが、側が二枚ホゾ、後が三枚ホゾで
組んで有ります。
上の写真の一番上が、両ホゾをホゾ穴の内部で組まれる状態に置いたもの
で、その下の部材は後脚の通しホゾの楔を打つホゾ穴出口側ですが、上の
図で行けば矢印部分の相欠きで残した、筋違いのホゾ先に当たる二枚ホ
ゾと三枚ホゾのホゾ穴が、それぞれ通し違いで(筋違い)開いているのが分
かると思います。 一番下の部材はそれぞれのホゾ挿し込み口側ですが、こ
れも上の図で行けば、矢印部分は欠き取りしないで両ホゾとも同寸法の
幅広ですから、写真のホゾ穴も両ホゾとも同寸法の幅広でホゾ穴が開けて
あるのが分かると思います。
下の写真は両ホゾの相欠きしたホゾ先をを少し差し込んだところで、互い違
いに差し込まれているのが分かると思います。

ここではホゾ部材の矢印寸法が同じとして書いていますが、仕様により異
寸でも構わないわけですし、ホゾ自体も異寸にして構いません。要するに通し
にする部分さえ相欠きで逃げてやれば良い分けですから、例えば点線の
ところから矢印のホゾ元部分を無くしてしまえば、相欠きの無い筋違いの
通しホゾのになりますから、ホゾ、ホゾ穴ともに随分加工が楽になりますので、
仕様に合わせて応用していけば良いでしょう。
またこの通し部分の相欠きは、均等割しなければならないことはないですから、
強固にしたい側の通し部分を大きくしても良いですし、矢印寸法の大きな部
材であればホゾの両側に小根を付けても良いですし、通し違い(筋違い)が離
れていても構いませんし、通しホゾ部分を複数枚づつに割ることも出来ます。
ここでは通し違いホゾとして書いていますが、支障がなければ片側のみ通し
にするだけで良い分けですし、先に書いたことも含めて仕様に合わせて、柔
軟に応用、対処していけば、この組み方一つでも随分色々なことが出来ます。


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