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構造について 174 2005.11.22追記

前に書きましたように本体構造が板組みの場合には、吊り桟方式にしろ
受け桟方式にしろ、引き出しを保持する部材(桟)と本体の部材の伸縮方
向が違いますので、この辺りのまとめ方、処理が結構厄介な部分になりま
す。勿論これは引き出しに限らず、板組みの家具で板全てを同じ向きで
構成できる場合は何の問題もありませんが、框材(角材)や板の部材の向
きが異なる場合は、一考を要する部分が出てきます。
合板で家具を作れば、まずどんな場合でも伸縮差を考えることなくペタペタ
と貼り付けるだけで不都合なく済んでしまいますので、重宝されることが良
く分かるところです。

板で全てを同じ向きで組む工夫も必要ですが、こうした場合は部材の使用
量が多くなり、家具自体が重くなる傾向に有りますので、家具の実用性を
考えた場合には家具自体が軽いことは非常に重要な要素ですから、それ
を考えれば板組みの家具でもハイブリッド的に框構造や部材(角材)を取り
入れること は、そうした面においては非常に有効な方法ですから、色々自
分なりの工夫を凝らし てみてください。

板組みで引き出しの吊り桟を取り付けることを考えた場合に、 一番簡単に
は吊り桟の部材(角材)を本体側板にベタ付けすることに成りますが、上の
図はその場合を表していて左を前側とします。
一寸当たり前すぎることを書いてお叱りを受けそうですが、板は矢印の
ように伸縮して吊り桟は伸縮しないと考えて良い訳ですから、当然これを全
面強引に接着してしまえば、伸縮の違いからバイメタル状態になってしまい
ますので、この部分ではたえず反る力や動きが出やすくなってしまいますの
で、部材位置を保持しつつ伸縮を逃がしてやる必要があります。

極一般的には吊り桟方式では矢印部分を引き出しのストッパーとすると
思いますから、この部分が動いては困りますし引き出しを収める時に衝撃が
掛かり続けますので、ここはしっかり接着固定しておくことになります。他の
部分については、一番簡単には適当な箇所を駒留めと同じ発想で、点線
のように長穴での ビス留めとして、伸縮の違いを逃がしてやることになります。
当然この場合は吊り桟はベタ付けですから、加重に対してや長年の使用で
上下方向に動く可能性が有りますので、場合によっては何らかの対処が必
要になってきます。


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