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構造について 66 2004.12.3記

背面より

一寸訳の分からない話が続いてしまいましたので、丸棒座枠の強度に話
を戻しますが、ベニマツのような軟材で矢印寸法を押さえて部材強度を
確保するには、写真のイスの編み方は座枠には掛けるだけで巻き付けま
せんので、座枠内側はどんな形状でも構いませんから、座枠内側を図の
一点差線のように角にしておくことになります。後は必要強度に応じて
矢印のように角材部分の寸法を伸ばしていくことになります。ただ矢印
の三角部分は捨て巻きしますので、ピン角部分は少し糸面を取っておけ
ば見栄掛かりではありませんので不都合がでることはありません。

当然色々制約が有りますので、矢印方向にいくらでも寸法を伸ばすわ
けには行きませんが、まずはイス全体のバランスが有りますので、脚の部
材寸法はある程度先に決めてしまうことが多いですし、この編み方では
二点差線のフレーム内側部分には、空間を確保しておかなければ編み込
みが出来ませんので、部材強度を上げるには点線のように、フレーム外
側で寸法を稼いでやります。イスの大きさにより座枠長さが変わりますので
一概には言えませんが、センター当たりで40〜50ミリ程度見ておけば、
矢印寸法は20〜25ミリ程度までに抑えることができるでしょうし、当たりを良
くす るための上下方向への湾曲も取り入れることが出来るでしょう。

また側座枠についてもフレーム外側で寸法を稼いでやることは同様ですが、
この部材は通常上下左右に角度が付くことが多くなりますから、木取りやホ
ゾの付け方など部材の作り方にもよりますが、どうしても部材強度が落ちや
すい傾向に有りますので、矢印の三角部分については 内側でも稼ぐこと
が出来ます。
この辺りの事については他のところでも書いていますが、 Challenge 3 の
「ペーパーコードを編んだイスの製作過程」の写真を参照していただければ
良く分かると思います。

カナコ編みの場合にはその編み方の性質上、前後の座枠にはロープを巻
き付けますので内側で稼ぐことは出来ませんが、左右の座枠についてはロ
ープを掛けるだけですから、三角部分より内側まで内側で寸法を稼ぐことが
出来ます。ただカナコ編みでは矢印寸法は自由に大きくすることが出来
ますので、フレーム強度としてはあまり問題になることはないと思いますが、
矢印寸法を小さくするような仕様では、カナコ編みの性質上三角部分の
寸法は小さくする傾向に有りますのでこの方法を使えます。


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