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構造について 44 2004.10.20記

背面より  

ここで写真のような座面からランバーサポート辺りまでは空間が有り、背
当たり幅(縦方向)の小さめな仕様のイスを考えて見ます。 ただ話を分か
りやすくするために、写真とは多少違いますが大雑把に捉えてランバーサ
ポート辺りを一枚の背板で支える仕様で話を進めます。

イスの後足は背板の当たりを考えれば一般的にくの字(曲線、Rでも構い
ませんが)に曲げることが多いのですが、後脚のくの字加工は結構面倒で
歩留まりも悪くなりますので、なるべく簡単に作ることを考えればストレート
の後脚で作れば左図のようになり ます。点線は背板を表わしています
が、これは前にも書きましたように古 い小学校のイスのような仕様になりま
す。背当たりを考えれば当然背板だけには角度が欲しくなりますので、少
しの角度でしたら中の図のように、後脚はストレートのままで幅を少し広く
して、背板の角度を稼ぐことが出来ます。
ストレートの後脚の仕様で大きい角度を得ようとすれば、背板を右図のよ
うに円錐状に削り出して組む方法も有ります。こうした背板は形成合板な
どですと無駄が出ませんし、楽に大きく角度を取ることが出来ますので、
実際にこうした仕様のイスも見かけることがあると思います。また後脚全
体を点線のように前傾させたイスやスチールで構成したイスなども見かけ
ることがあると思いますが、ただ手この仕様のイスは楕円部分の後脚
上端部分が前に張り出した形になりますので、実際に座ってみると分かる
と思いますが、この部分に肘や腕が当たりやすくなり邪魔に感じますので、
実用性を重視するのであれば後脚間をなるべく広くしたり、逆に極力狭くし
てしまったり後脚の高さを なるべく低く抑えるなど(肘置き機能を会わせ持
たせるなど)のデザインを含めた一工夫が必要でしょう。しかし 背板と後脚
の作る形がなかなか面白い雰囲気のイスに仕上がりますので、色々工夫
して取り入れて見るのも面白いでしょう。

そこで少し手間はかかりますが後脚をくの字に加工することを見ていきます
と、下の図は背板が付く部分辺りだけをくの字に曲げた場合になりますが、
矢印のラインがストレートになっているだけで、後脚の加工としては随分
楽になります。当然背板の角度を大きくしていけばいくほど重心が後ろへ移
動しますので、イスとして後方への安定が悪くなりますから、丸部分の後
脚後部床接地点を後方にずらしていく必要が出てきます。
 

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