Welcome to   Wood worker kei   home page

    
 

Top
Information
Exhibition
Challenge
Challenge2
Challenge3
Link

 

 Challenge 2                               << 前へ 次へ >>

加工(製作)について 13 2004.6.14記

前項の続きになりますが、そうすると 超仕上げ鉋では上二つの図とほぼ
同じようなの状態で削っていることになりますが、幸い超仕上げ鉋は超薄
削りですし、削るものは木ですから強引に押し付けてやれば点線のよう
にならずにほぼうまく削れてしまうことになります。これはかなりの圧力がか
かっていて、ここが超仕上げ鉋のミソだと思いますが、削りの途中部分は
全体で圧力を受けますのでま ず問題 ありませんが、削り初めと終わり部
分では樹種にもよりますが、ベ ニマツのような軟材では部材がある程度押
し潰された状 態になることも起 きてきます。ただこれも最悪水分を含ませ
て膨れてきた らノミでそぎ落とし たり、手鉋で一削りすれば済むことです。

手鉋でも同様で、理想的には平面を出すには 四段目の図のような状態に
なりますが、鉋台は木ですから一寸した動き、刃の出し入れやその調整、
削る 厚さなどから考えて、平鉋の楕円部分の下端は楕円部分より出し
ておくわけにはいきませんので、同一平面 かそれより僅かに下げておく必
要が有ると思います。こうしたことから手鉋は削り終わり辺りの一寸した手
加減 や力加減のコツが必要なこともあるでしょう。

平鉋の楕円部分の下端は、完全平面が理想であることはお分かりいた
だけたと思いますが、先に書いていますが実際には一般的に中ほどを凹に
すき取ります。
ここで刃口部分を見てみますと、上の図の丸部分を拡大(断面)したとこ
ろを下の図に表わしますが、図から分かると思いますが丸部分は刃で木
を削るときに刃先と裏刃で削った部分を起こしていきますので、先割れとか
逆目が起き難いように、この部分の下端で部材をしっかり押さえて削るとき
に一番大切な部分に なりますが、この部分は削って起き上がろうとする木
を押さえつける部分ですから、一番摩擦抵抗の大きい部分になりますので、
磨耗も一番早く起きてくると考えられます。当然ここが線のように磨耗して
押さえつける支点が刃先から遠くになってしまいますので、押さえつけが弱
くなり逆目が起きやすくなりますから、下端を適宜修正して絶えずこの部分
が有効に働く状態にしておかなければなりません。
これは矢印部分の間口が広くなったことと同じになりますが、逆に考えれ
ば逆目などの不都合が起き難くするには、なるべくこの間口を狭くしておけ
ば良いことになりますが、下の図からも分かるように削る厚さとの関係やそ
れに付随する引きとの関係、また同じ削り厚さでも間口が狭ければ当然鉋
の引きは重くなりますし、広ければ引きは軽くなります。
こうしたことから鉋の下端調整で昔から言われている荒仕工、中仕工、上仕
工と削りに合わせて仕立てる事においては、矢印部分の間口についても
関係してくることになります。


                                     << 前へ Page top 次へ >>