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その他のホゾ、構造について 14 2002.5.6記

 幕板を少し厚くして20ミリ前後とし、図の線の様な稜線が出る様に、テ
ーパーを付けて削り落とし込めば、立体感と重厚感が出てきます。この辺
りはライティングビューローに書いた事と同じですが、このテーパーは
線の様にする等いろいろなデザインを考えてください。当然、扉の重量は
少し重くなります。
この幕板の場合は四隅に稜線が45度で入りますので、面散りではどうもし
っくり来ないので、図の丸部分の斜め下の拡大図の様に45度の少し大
きな面を取るようにします。そのために面散りではこの面取りが出来ない
のでホゾの仕様を変えてしまいます。
このホゾは面腰平ホゾ接ぎと言いますが、普通の平ホゾに面を取るため
に両部材に欠き取り加工を加えた物で非常に良く使われるホゾです。
この場合は縦横の框は面一にしますので、目違いがなるべく出ない様に
慎重に作 業を進めて行きます。
縦框は矢印の寸法の面を取る幅分欠き取り、丸部分の横框と当た
る部分は45度にカットします。
横框は通常の胴付き面より、縦框を欠き取った面を取る矢印の寸法分
プラスして加工します。後は丸部分の縦框と当たる部分を45度にカット
するだけです。
最後に縦框と横框の面を取ります。
縦框の加工は、欠き取り部分についてはルータースタンドか昇降版で加工
すれば良いでしょう。丸部分の45度のカットは留め加工治具を作りノミで
落とします。
横框の加工は、普通の平ホゾと同じ様に加工し、縦框と同じ留め加工治具
を使い丸部分の45度をノミで落とします。
最後の面取りは、カットした矢印の寸法とピッタリ合う様に慎重に加工し
ていきます、ルータースタンドか面取りカンナでの加工になると思いますが、
ルーターやトリマでの加工はどうしても仕上げ面が粗いので、出来れば最
後は面取りガンナで仕上げたい所です。

後一つ、被せ面ホゾ接ぎと言う方法も同じ様に面を取る事が出来ます。
これは最終的な表面の外観は、斜め右下図の様に同じになりますが、扉の
上下は接合部分が図の様に変わってきます。
被せ面ホゾ接ぎの場合は、縦框は図から判ると思いますが、矢印部分は
面を取るだけで、欠き取りは不要になりますので加工は楽になります。
逆に、横框は名前のとおり、縦框の面取りした部分に被せ面を残す形で胴
付きを加工する事になりますので少し厄介です。
この被せ面の加工は、ホゾ取り盤でも有れば問題無く加工できますが、後
はルーターなどでアリ型で45度のビットが有れば少し工夫して上手く加工で
きるでしょう。
手加工の場合は、まず被せ面少し手前までの矢印の部分を普通の平ホ
ゾ加工します。次に、被せ面用に図の線の様な逆45度の治具を作り、
矢印の様に胴付きノコで治具の面に当てて慎重に切り込みを入れます。慣
れてくればこれで上手く面が出る様になりますが、どうしても上手く行かない
間はこの治具の面をそのまま使い、ノミで横ズリするようにさらいます。ここ
は逆目になりますし修正が効きませんので、良く切れるノミで慎重に作業し
てください。後は点線部分に縦引きノコと横引きノコを入れノミで仕上げてい
きます。この時に丸部分の両面はノコが利きませんのでノミで慎重に落 と
していきます。
最後に縦框と横框の面を取ります。
この被せ面ホゾ接ぎの場合も基本的には面一に仕上げていきますが、上下
の接合部分の図から考えれば分かると思いますが、点線の様に見栄え良
く面散りにしてその特長を生かす事が出来ますので、使う所によっては重宝
するでしょう。

面腰平ホゾ接ぎも被せ面ホゾ接ぎも仕上がりはほぼ同じですが、それぞれ良
さが有りますので、使う所と自分の作りやすさと考え合わせて決めていきます。

「その他のホゾ、構造について 15」で 続きを書いていきます。


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