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引き出し作り 2 2002.3.26記

まず前板と両側板を組み立てていきます。前板の切欠きに接着剤を塗り
ますが、ここは両面とも木口が有りますから、接着剤の吸い込みが非常
に良いので、なるべく濃い目の接着剤を少し多めに塗ります。
次に片側の側板を当て上図の矢印のように、その上下をハタガネで軽く
締めますが、状態を見て適宜ハタガネを増やしてください。この時前板に
ハタガネの締め付け跡が付かないように、必ず当て板を挟んでください。
またこの時底板と同じ厚さの小さな板を溝に入れてやれば、両底板の溝
がピタリと合います。
後は木ねじで締めていきますが、木口は木ねじの効きが悪いですから、
なるべく食い込みの良い長めの木ねじを使ってください。私の場合はステ
ンレスでM3×35〜40ミリのタッピング皿ビスを使っています。この時の締
め付けは緩すぎれば強度が落ちますし、強すぎれば横板が潰れすぎるか
木ネジがバカになりこれも強度が落ちますので、最後は必ず手で締め付
けて最適な締め付けの感覚を覚えてください。はみ出した接着剤は拭き
取ります。ここでハタガネを強く締め付けます。
もう一枚の側板も同様に取り付けます。この時に前板と両側板の捻じれが
出ない様に、平らな作業台の上に置いて三面が密着することを確認してく
ださい。もし狂いが有ればここで修正しておきます。後は二番目の図の矢
印のように左右の側板を2、3ヶ所ハタガネで締め付け、写真の様な状態
で2〜3時間接着剤の乾燥を待ちます。

 

 

乾燥が終わりましたら、まず側板をビス止めした穴をダボで埋めます。
ダボは市販の丸棒でも良いですが、端材が有ると思いますので有効利用
を考えてなるべく自作しましょう。ここでは6ミリの丸穴ですから、まず7ミリ
の角棒を作ります。次に小カンナで八角形に削り、後は回しながらスミ線近
くまで丸く削っていき、最後に「その他の工具について」で書きましたサンダ
ーで回しながら横 ズリし、スムーズに転がるように仕上げていき、そのまま
では穴に入らない程度にします。多少毛羽立ちますがそのままで問題あり
ません。
このままでは入りませんので、金鎚で木殺しするかスケールなどに回しなが
ら押し付けて、ギリギリ入る程度にします。次に先端に接着剤を付けて金鎚
で叩き込みますが、このときダボの年輪の向きを揃えてください。年輪の向
はいろいろ考え方があると思いますが、私は上図のように水平に揃えてい
ます。後はダボを切り取り30分程乾燥を待ちます。

次はダボの飛び出しをノミで削り取り、引き出しの横幅を調整していきます。
引き出しを本体に差し込んで確認しながら、カンナで削り調整 していきます。
この時のカンナがけは図のように、作行台の端に引っ掛けて矢印のように
削りますと調子が良いです。この調整は見栄えと引き出しの出し入れに影響
しますし、削りすぎは修正が効きませんので、慎重に少しずつ確認しながら
カンナで削り調整してください。隙間は平行に注意して0.5ミリ以下にします。

次は底板を差し込み後板を組み付けていきます。後板は前板と同様に接着
剤をぬり木ねじで締め付け、様子を見てハタガネが必要なら締め付けて2〜3
時間接着剤の乾燥を待ちます。乾燥が終わりましたら、穴をダボで埋めます。
ここのダボ穴は小口に近いので、ダボがきついと割れてしまいますので十分
木殺しします。

後は本体との最終調整と面合わせをします。
受け桟は前板に傾きがある場合は、側板下端と前板を削り調整します。引き
出しストッパーは後部に取り付けますが、ストッパーの向きは引き出しに木口
面が当たるようにして、釘打ちし更にもう一本スクリュウ釘を打ちます。
擦り桟は前板に傾きがある場合は、前板を削り調整します。引き出しストッパ
ーは擦り桟の前面になりますので、ここをノミで少しづつ慎重に削り面合わせ
をします。
次に前板、上下隙間の平行と前板、側板の目違いを確認して狂いが有れば
カンナで修正します。
最後に取手(ノブ)を取り付け、面取りしていない所を320番のサンドペーパー
で一、二度擦り角を丸めておきます。
これでIN SET引き出しの完成です。

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