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その他のホゾ、構造について 1 2001.11.14記

幅広の横框に柱などを立てる場合、止めホゾなら問題ないのですが、ベ
ニマツはホゾの利きが弱いのでどうしても通しホゾにしたい所ですが、前
に書きましたが長い通しホゾ場合は図の様に楕円部分が空く可能性が
有りますので工夫する必要が有ります。
例として考えればまだまだ有りますが、試した物を四種類ほど挙げておき
ます。
1) ある程度板厚が有れば左上図の様にアリ接ぎにして組みます。
2) 止めホゾにして右上図の様にダボを打ちますが、外には出ない様に止
  めダボにします。
3) 止めホゾにして左下図の様に下から座グリ、木口ですから長めの木ネ
  ジで締めてやれば結構うまくいきます。この方法はキャビネットなどでは、
  わりと利用できる場面が有るのではないかと思います。ホゾだけで組む
  と言うような変なこだわりは捨てて、木ネジや釘なども適材適所でうまく
  使いたいものです。
4) 止めホゾにしますが、右下図の様に柱と同じ位置に前後の部材(点線)
  が入る場合には、そのホゾを図に様に細い通しホゾとして、込栓の働き
  を持たせます。(込栓ホゾと勝手に呼んでいます。)

込栓ホゾの例をもう一つ挙げておきます。
イージーロッカーなどの支柱と側座を「欠き込みホゾ付き三枚接ぎ」で組んだ
所に、左右をつなぐ後座枠に二枚込栓ホゾを使っています。

キャビネットなどの棚板の組み付けは、収まりにおいては板組みに勝る物
は無いと思いますが、框組みでは組み立てや棚板の反り止めなどの事が
有り、ゴテゴテした感じになりやすいのでなかなか悩む所です。
構造も色々有りますが、板組みと框組みの例を一つ挙げておきます。
板組みでは肩付き追い入れ継ぎなどと呼ばれ、良く使われている物です。
図の様に縦板に溝を掘り、棚板は前と上の二方胴付きにして短いホゾを付
け、縦板の溝に差し込んだ物です。念のためそれに外から座グリを入れ
矢印の様に木ネジで締め付けダボで埋めます。

框組みでは図の様に前後の縦框と、棚板を差し込む溝を掘った棚受け桟を
ホゾ組みし、後の縦框の点線の部分を棚受け桟の溝に合わせてノミで欠
き取ります。(矢印は裏板を張る切り欠きです。)後は本体の組み立て後に後ろ
から写真のように棚板を差し込みます。この時前框の楕円部分は棚板
の膨張が有りますので数ミリ空く様にします。
特に棚板の数が多くなりますと一度に組むのは大変ですから、本体を組み
立てた後に棚板を取り付ける構造にしておいたほうが作業がスムーズに進
みます。 これは板組みでも工夫すれば可能です。
ただし框組みのこの構造はあまり見栄えの良い構造ではありませんので、
扉の有る場合には問題ないのですが、扉の無い仕様ではもう一工夫必要
です。

棚板はダボなどで棚板を受ける構造の場合、棚板に合板を使えば何の問
題も有りませんが、無垢の棚板は収まりの良い反り止め方法を考えなけれ
ばいけません。また棚板の上下可変、増減可、をうたっている事が多いと思
います。確かにそれなりに便利だと思いますが、実際に生活の中で家具を
使い始めて棚板を上下可変しますでしょうか、増減する棚板はどうするので
しょうか、 いったいどれだけの人がその機能を活用しているか、本当の実用
とはいったい何か良〜く考えてみる必要が有ると思うのですが !!
初めに良〜く考えて作ってしまえば、後は家具に合わせて活用していくことが
総合的に見ると良いように思います。
もちろん優劣は有りませんし、好み考えの違いです。


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